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官僚は日本を救うのか日本を潰すのか

海江田大臣が経産省幹部の更迭を発表したことに関して、野党は例によって「通常の人事異動を更迭と呼んだだけのパフォーマンス」などの批判をしているが、少なくとも「更迭」という言葉を使って責任の所在を明らかにしたことは評価して良いと思う。



菅首相にしろ海江田大臣にしろ、今のままの状態で辞任してしまう方がよっぽど無責任だ。総辞職するにしろ解散するにしろ、ちゃんとけじめをつけてからやるべき。今回の事故の原因の根本は、電力の安定供給を国民の安全よりも重視する経産省が無理矢理作り出した「原発の安全神話」にあるわけで、そこにしっかりとメスを入れる責任は現政権にある。



注目すべきは、次の人事。原子力安全保安院を経産省から切り離すだけでなく、古賀茂明氏を経産省のトップに置く、資源エネルギー庁を解体する、ぐらいの抜本的な改革が出来れば良いが、下から同じような人が順繰りに上がってくるだけでは何も変わらない。



ちなみに、本屋のベストセラーコーナーには古賀茂明氏の「官僚の責任」が並んでいるが、ぜひともこれと読み比べて欲しいのが「ミスター円」と呼ばれた元大蔵省財務官の榊原英資氏が書いた「公務員が日本を救う」。何事にも「明と暗」「長所と欠点」があるが、この二つの本は「選挙で選ばれてもいない官僚たちが実際には日本を運営しており、三権分立が機能していない」という事実(これはどちらの本も肯定している)を、その弊害と利点の両方から掘り下げている点が、まるで「ディベート」を聞いているようで、とても興味深い。



特に「公務員が日本を救う」の方は、「エリートなくして国立たず」などの言葉に代表される「エリート意識」にあふれた書物であり、官僚自身が自分たちを日本にとってどんな存在だと考えているか、どうして自分たちが政治家に代わって国を運営してしまって良いと考えているか(つまり古賀茂明氏の指摘する弊害がなぜ生じているか)が、良くわかる超一級のエンターテイメントだ。

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