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なぜカープは女子にウケるのか? 東京カープ女子座談会 - 伊藤歩

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ポイント高いユニフォームのかわいさ

ーー ゆうさんにとっては球場はお父さんの職場だったわけですよね。

ゆう そうですね。私が生まれたところは父がトヨタに所属していたので名古屋でした。父のカープ入団時には、まだ0歳で、広島で、幼稚園から高校まで行きました。高校が女子高ということもあり、あまりカープの話題はなかったですね。

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ーー 自分で行くようになったのは?

ゆう 大学に入ってからですね。

ーー ゆうさんのユニフォームはお父様が実際に着ておられたユニフォームでしょう。背番号22で、TAKAHASHIのネーム入りです。

ゆう そうです。球場で着ているとファンの人に懐かしいとよく声を掛けられます。

ーー ユニフォームはどこで着ます? 家から着ていきます?

ゆう 家からは着ていきませんね。球場の最寄り駅に着いて友達と合流したら着ます。

ーー 帰りはどこで脱ぎます?

一同 家まで着て帰ります!

ーー カープファンって、ホームでも白じゃなくて赤のユニフォーム着る人、多いですよね。

ようこ この色がかわいいんですよー。新球場が出来た年にビジター用がこのデザインになったんですが、その前のビジター用は、胴体部分がグレーで、袖だけ赤くて全然かわいくなかったんです。赤いユニフォームの球団って他にないでしょう?

ーー 確かに大半が青系、黒系ですね。楽天のクリムゾンレッドはかわいいというよりはけっこうシックですし。ユニフォームがかわいいってポイント高いですか?

一同 高いです!

ようこ それにこれに代わってから、特定の選手だけじゃなく全選手のネームが入れられるようになった点もポイント高いです。

ファン急増のきっかけはプリンス堂林?

ーー それではいよいよ本題です。みなさん長年のカープファンですが、近年首都圏でカープファンが急増した原因って何だと思われます?

ようこ 私は、今村選手、堂林選手という、その年の高校野球春夏優勝投手を1、2位で指名したことが大きかったと思います。甲子園のヒーローでスター性は抜群です。特に「プリンス堂林」を売り出して、どんなに守備がヘタでも、どんなに打てなくても、根気強く使い続けましたよね。あれで球場に来る若い女性がずいぶん増えた気がします。

ーー ふーむ。堂林選手は入団は2010年ですが、1軍定着は2012年ですね。確かに神宮でカープファンが目に見えて増えたのはこのあたりからですね。2011年に就任した野村謙二郎監督が抜擢したんですよね。この年はイケメンピッチャー野村祐輔投手もデビューしてますね。2013年に野村監督が現役時代に付けていた背番号7をもらっていますが、2014年以降レギュラーからはずれてしまいましたよね。ということは、堂林ブームで惹き付けられた女子が、その後も離れなかったということですか。決め手は何ですかね。

ゆう 応援が楽しいんじゃないでしょうか。連れて行くと友達はみんなあの応援にハマって、楽しかったからまた行きたいって言いますよ。

ミキ 私もカープファンになった最大の動機は建さんだけど、応援もめちゃくちゃ楽しい。

ようこ 私の回りもそうです。回りにカープファンがいないから、野球を知らない友人に頼み込んでいっしょに行ってもらうんですが、その友人が行くとあの応援にハマってカープファンになっちゃうんですよね。ルールも知らないし選手のこともあまり知らないのに。

ーー 「今日もカープは勝ーち勝ーち勝っち勝ち」、ですか。憶えやすいし歌詞がすごくシンプルですよね。

ようこ 応援歌がわからなくても、選手名をコールしてスクワットしていれば大丈夫(笑)

ーー スクワットも確かに楽しそう。神宮ではライトスタンドのヤクルトファンも、広島戦では普段からよくスクワットやってますよ。体力使って大変そうだけど。見ず知らずの隣近所の席の人といっしょになって喜ぶ確率も、他球団のファンに比べて高い気がします。

あや 野球を知らない人の、球場初体験が「あれ」だという点も大きいんじゃないですかね。

ーー といいますと?

あや 野球を見たことがないから好きな球団もない。先入観が全くなくていきなりあの応援を体験すると、よけいハマるような気がします。

ーー なるほど。プリンス堂林をきっかけに球場に足を運んだけれど、かわいいユニフォームと応援にはまって継続的に球場に足を運ぶファンとして定着した、というプロセスですね。皆さん、今日はありがとうございました。

 あくまで筆者の肌感覚だが、カープファンは他球団のファンに比べて、カープの素晴らしさを周囲の人に「啓蒙」する活動に積極的な気がする。筆者の知人の一人は福岡出身でもともとはホークスファンだった。だが、応援していた選手の放出をきっかけにホークスファンをやめた。

 そんなタイミングで友人に誘われて行った、カープファンが集まる居酒屋で「ユニフォームあげるから応援に来て」と言われて神宮に行き、ハマったという。

 アットホームなチームの雰囲気、守備がうまいタナキクマルトリオなどスター性の高い選手の存在。そこにユニフォームのかわいさと応援の楽しさ。カープの魅力を伝えて回る広島出身者をはじめとするカープファンの地道な啓蒙活動こそが、首都圏でのファン大増殖の理由なのかもしれない。

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