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「国民の安全・安心の確保に万全を期す」とは何か

北朝鮮が、九月五日の三発のミサイル発射に続いて、九月九日に核弾頭を爆発させる核実験を行った。
よって、九月五日のミサイル発射の時と次に、九月九日の核実験の時の安倍首相の声明を改めて記す。  

 「情報の収集と分析に全力を挙げ、国民に対して迅速・的確な情報提供を行うとともに、不測の事態に備え、『万全の態勢』をとるよう関係省庁に指示した。」

「厳重に抗議し、最も強い言葉で非難する。・・・
 不測の事態の発生を防ぎ、発生した場合、これに『万全の対応を行う』ため、我が国として『不断に必要な態勢』をとるとともに、  米国などと緊密に連携し、もって我が国の平和と安全の確保、『国民の安全・安心の確保』に万全を期す。」

そこで、今必要なことは何か。
それは、総理の言うミサイルに対する「万全の態勢」、核にたいする「不断に必要な態勢」、の中身を確認することである。
また、ついでに言えば、北朝鮮を非難した「最も強い言葉」、とは何か、教えられたい。
あの三代目に、「あほ、バカ、きじるし」とでも言ったのか。

何故、こういう問いを発するのかといえば、もはや「口先」の非難で済まされる事態ではないからである。
北朝鮮は、全五回の核実験のうち、三代目の独裁者が、三回の核実験を行い、我々の神経を逆なでするようにミサイルを打ち上げてきた。
にもかかわらず、我が国の対応は、常に北朝鮮を口先で非難し、国民には「万全の態勢」を執ると約束するだけであった。
従って、ぼつぼつ、その「万全の態勢」もしくは「不断に必要な態勢」の「中身」を具体的に説明し構築しなければならないのではないか。

北朝鮮の五日のミサイル発射と九日の核爆発実験を一連のものと把握すれば、北朝鮮は、弾頭に核を搭載するミサイル、即ち、核弾頭ミサイルの実験に成功しているということだ。
このことは、北朝鮮は、発射すれば数分で、我が国の大都市に核弾頭ミサイルをぶち込める能力を保有しつつあるということだ。
従って、「万全の態勢」とは、この核弾頭ミサイルの、①抑止、さらに、②発射阻止、および、③着弾阻止、の態勢の確立である。

 ①は、我が国が核弾頭ミサイルを保有することで抑止することである。
 ②は、ミサイルの発射準備段階でそれを地上で撃破することである。
 ③は、ミサイルが発射されてからそれを上空で迎撃撃破することである。


安倍総理は、毎回、いつも「万全の態勢」を執ると言っている以上、もうぼつぼつ、その内容を具体的に提示しなければならない。
その具体化の姿勢を示すだけで大きな「抑止力」となる。
また、総理は、北朝鮮の核とミサイルの脅威に関して、いつも日米連携を強調している以上、米国に対して、我が国は上記①、②、③の「万全の態勢」を構築する旨伝達すべきだ。 
その米国では、ドナルド・トランプ共和党大統領候補が「日本は核武装したらいい」と発言している。
これに対して、民主党のバイデン副大統領が、「俺たちが書いた日本国憲法では日本は核武装できないのだ」と反論しているが、安倍総理は、日本は独立国である以上、彼らの論争にかかわりなく、我が国は、日米連携して、上記①,②、③の態勢構築に入ると告げればいいのだ。

太平洋の西にある我が国が、その態勢をとらねければ、北朝鮮のミサイルは、太平洋の東のアメリカ本土に落ちるぞと言えばいい。日米連携以外にないではないか、と。

  核を使用してから七十一年間、核を保有しているアメリカは、核を特殊な兵器とは思っていない。
通常兵器だと思っている。従って、我が国も、通常兵器のこととして、上記①、②、③の話をするべきときがきている。

次に、安倍総理が、北朝鮮のミサイル発射のたびに毎回、「国民の安全・安心確保」に万全を期すと言うならば、北朝鮮の核ミサイルの脅威以上の現在進行中の「現実の国民の安全・安心の重大問題」に、「万全を期す」べきである。
それは、「北朝鮮に拉致された国民の救出」ではないか。

  北朝鮮の金独裁体制は、側近の粛清と銃殺が相次ぎ、駐英大使が亡命するなど、決して安定していない。
その上、八月以来の東アジアの天気図から明らかなように、北朝鮮国土は大雨による洪水に襲われて人民は窮乏状態に陥っている模様である。
こういう国内状況のなかで、北朝鮮のぶくぶく太った三代目が、ミサイルをぶち上げ核爆弾を爆発させている。
北朝鮮の政府の幹部、軍そして大衆の中に、国と人民を愛して、この金独裁体制を打倒しようとする人々は必ずいる。
このような独裁体制が、これからも続くためしはない。
必ず崩壊する。

安倍総理は、北朝鮮に対する国際的な制裁強化のなかで、北朝鮮の独裁体制崩壊を見据え、この北朝鮮内の反金体制派の人々の勢力を強化する方策を実施し、金体制打倒に動く流れのなかで、拉致された日本人救出を実現しなければならない。
従来のような、金体制を相手にして、相手が既に日本をバカにしたように約束を破っている「日朝平壌宣言とストックホルム合意」の実施を、金体制に要請する外務省路線をかなぐり捨てて、金体制崩壊のなかで、全拉致被害者の救出を実現する作戦(オぺレーション)を練るべきである。

よって、この度、安部総理が言った北朝鮮に対する「最も強い言葉でする非難」とは、
「東アジアの平和と北朝鮮人民の幸せを確保するために、さらに、金体制のもとで収容所に入れられて苦しんでいる北朝鮮人民の解放と、金体制に拉致された多くの日本人を含む被害者の救出のために、金正恩打倒を北朝鮮人民に呼びかる。
そして、金体制打倒後の新しい北朝鮮人民のために、我が日本国が最大限の援助を行うことを約束する。」

   とする北朝鮮人民への直接の呼びかけであるべきだと思う。

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