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センター入試からマークシート問題をぐっと減らす。日本人の思考パターンを変える大学入試改革を進めます - 「賢人論。」第20回(中編)鈴木寛氏

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幸せをつかむという行為はアート。今の日本人の多くにそれができないのは、つまるところ教育が悪いから

みんなの介護 都心部から100km圏内での疎開地を…という先生の考えは、ある意味で、国が進める地方創生という考えと合致するところがありそうです。

鈴木 地方創生を実質化していく必要がありますよね。ただ、一律に上手くいくわけではなくて、本気でしっかりちゃんと考えている市町村では、そういう備えがちゃんとできていて。自治体ごとに温度差はあるにせよ、約1,500ある自治体のうち、2割くらいはちゃんと考えられているんじゃないかな?という感じがしていますが。

みんなの介護 必ずしも首長である必要もないですよね。今、元気があると言われている自治体の中には、民間が音頭を取って地方創生プログラムを進めているところも多いようです。

鈴木 その通りです。民間でもいいし、誰でもいい。必要なのは、お上頼みはもうダメだと覚悟することですね。多くはまだ、東京の方を向いていたり、すっからかんの中央政府のお金を頼っていたりするわけですが、頼れるものなんてもうないんですよ。キャッシュミニマムでもやっていけるんだという自覚のもとでやらないといけないんですよ。

良い例がJリーグです。Jリーグっていうのは、東京から幸せを誘致してくるんじゃなくて、自分たちの幸せは自分たちで作るんだっていう覚悟ができたところから始まったんですよ。それまでは、巨人戦の誘致だったわけ。あるいは、東京に本社がある企業の工場誘致だったわけですよ。でも今は、考え方を変えなきゃだめ。幸せは誘致できないんだって。いくら東京のコンサルタントに聞いてきても、知恵はないんですよ。なぜならば、一般普遍解はもうないんだから。生き残るための術は、個別暫定解の積み重ねなんだから。言ってみればこれは、全部がアートなんですよ。

みんなの介護 幸せをつかむ行為はアート。これは個人にも言えるような気がします。自分がどうしたら幸せになれるのかをデザインする、ということですよね?

鈴木 自分で考え、自分でデザインし、あとは誰かに助けてもらうことも考えなければ…ですが、考えることとデザインすることは自分でやらなきゃいけないでしょう。それをしない方が多いというのは、やはり教育が悪いんだろうと思います。

みんなの介護 教育…ですか。

鈴木 そう、教育。私は今、大学入試改革をやっています。なんで今みたいな状況になったかと考えると、択一問題がいけないというところに至ったんです。今はセンター試験を毎年55万人が受けていますよね。あるいは、私立文系の有名どころは択一問題ばかりを出している。これをやっている限り、この国にクリエーションとかイノベーションとかはないっていう結論に達したんです。

択一問題というのは、選択肢を与えられて、それにいちいち粗探しをして、消去法で選ぶというもの。日本の教育が徹底して消去法思考になってしまっているわけです。これを、高校生の一番頭が柔軟な3年間で徹底的に身につけさせられるわけですから、若者の思考が消去法になってしまっても不思議はないですよね。

センター入試からマークシート、択一問題をぐっと減らして、記述式の問題を増やします。白地の答案用紙、白地のグラフ用紙に自ら書くのは大変なエネルギーがいりますよね。でも、やります。日本人の思考パターンを変えてやろうと思って、2020年から入試の抜本改革を始めるので、期待していてください。

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