- 2016年09月07日 12:43
センター入試からマークシート問題をぐっと減らす。日本人の思考パターンを変える大学入試改革を進めます - 「賢人論。」第20回(中編)鈴木寛氏
2/3オリンピックの後の財政は危ない。2022経済クライシスは来ると思った方が良い
みんなの介護 先ほどの先生の考えで言うと、例えば神社仏閣なんかは残るでしょうね。反対に、役所関連…県庁や市役所などの存続が危ない、ということになりますか?
鈴木 そうです、なくなるかもしれませんよ。事実、ギリシャなんかでは教員に給料が支払われなくなって、教育がストップしてしまいました。公務員に給料が支払われなくなって、公務員が国から去ってしまったんです。ギリシャの場合は、ドイツの支援があったので持ち直しましたが、日本の場合は影響が大きすぎて誰も手を差し伸べてくれないでしょう。そういう意味も含めて、貨幣経済がクラッシュするととてつもなくダメージが大きいと、私は言っているんです。
そういったようなことについて一つひとつ歴史を紐解きながら、思考を積み重ねながら、いろんなシミュレーションができないか、と。先日も愛媛県に行ってきたばかりなんですが、愛媛県だけで、わずか数年の間に空き家が20万戸も出てきているんですよ。これは、我が国が財政破綻のリスクに陥ったときに、疎開地になり得るということも意味しているわけです。20万戸であれば、100万人は受け入れ可能です。
財政がクラッシュした時のことを考えると、瀬戸内海や都市部から100kmくらいの場所に。例えば都心部の機能が麻痺しても、一都三県3,000万人のうち1割の300万人を、または2割の600万人を、どのように都市部から100kmの場所で受け入れられるかを考えていかないと。
みんなの介護 東京からだと、先生がおっしゃる群馬県や千葉県の他にも、栃木県や山梨県もそうですね。そのプランを、今のうちに考えておくことが大事ですね。
鈴木 そうですね。要するに、クラッシュしたときのプランをしっかりもっておくのは非常に大事で。これはすごく逆説的なんですが、なにか大変なことが起こったときに、「でも大丈夫だ。群馬に行けば良い」「千葉に行けば良い」「静岡は何人受け入れてくれる」「瀬戸内海に帰る」というふうに、あらかじめ生き延びていくためのプランが用意できていれば安心じゃないですか。まぁ、できればこのプランは使いたくはないんですが。
みんなの介護 確かにその通りです。
鈴木 備えあれば憂いなし、です。どうせクラッシュするんだったら、早いうちに2割クラッシュしたほうが、問題を先延ばしにして5割クラッシュするよりも良いかもしれないですよね。あとね、こんなことを今言うのも水を差してしまうようですが、オリンピックの後は危ないですよ。
みんなの介護 2020年の東京オリンピックの後、ですか?
鈴木 前回のオリンピックの後もそうでした。山陽特殊製鋼をはじめとした大型倒産が続くなど、あの経済右上がり基調のときでさえそうだったんですから、この右下がり基調の今の日本がこのまま東京オリンピックを迎えたら…、2022経済クライシスは来ると思った方が良いですよ。
これを機に何か新しいライフスタイルへのシフトを考えざるを得ないというのが現状です。もちろん私だってそんなことは全然望んでいるわけではないですよ。望んではいないけれど、経済クライシスが極めて高い確度で起こってしまうのであれば、それに対してプランをもっておかなければいけないでしょう。



