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20~30年の間には、日本の財政は間違いなく破綻する。今からでも備えられるんだから、安心してください - 「賢人論。」第20回(前編)鈴木寛氏

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財政がここまで悪化した理由?政治家も、メディアも、そして国民も、みんなが悪かった

みんなの介護 そもそもですが、どうしてここまで逼迫した状況になってしまったのでしょうか?

鈴木 これはですね、誰が悪いということではないと、私は思っているんですよ。犯人探しをしてもしょうがない。政治家も悪かったし、メディアも悪かったし、そして国民も悪かった。そうしてずるずる来てしまったんでしょう。

まともに議論しようとする政治家は議席を失い、メディアはメディアの視聴率や発行部数のことばかり考え、国民も目先の消費税が上がるということを避けてきたわけです。

みんなの介護 消費税と言えば、導入当時、先生は与党の政調副会長でしたね。まさにあの頃、「税と社会保障の一体改革」という言葉が生まれました。それが今…先の参議院選挙でも大きく取り上げられなかったように感じます。

鈴木 これだけの支持率を誇る安倍政権でさえ、2回…いや3回か、消費税の引き上げをできなかったわけです。結局、どの政権であれ消費税を上げる決断をすれば潰えるということを、これまでで学習しているわけですね。で、その傾向はより強まっているということ。

消費税を上げるというのがどういうことなのか、単に目先の税収を上げるわけじゃないというアジェンダ設定を、政治家も、メディアもできなかった。あるいは、選挙とメディアというものを変えられていない。要するに、リーズナブルな熟議、議論のもとに、その国政選挙ならびに民主主義の選挙が成立しないということでしょう。

みんなの介護 消費税増税の議論は、「増税分を社会保障に充てる」という公約もあり、選挙の争点になってもおかしくなかったはずですが…。

鈴木 結局、消費税というのは高齢者世代間の再配分なんですよね。消費税は高齢者も含めたすべての世代が払うわけですから。その増税に踏み切れないということは、簡単にこの言葉を使うのは危険ですが、“シルバー民主主義”という社会ということなんでしょう。

みんなの介護 そんな社会の成り立ちに疑問を覚える層からは、選挙権をもてる年齢を変える、若者に票を増やすなど、「選挙制度自体を考え直さなければ」といった声も聞こえてきます。

鈴木 いや~、言うのは簡単ですけど、それは大変ですよ(笑)。近代憲法の票の平等という基本原則を変えるのは、近代憲法の枠組みの中で利益配分を変えるということより何十倍も大変ですよ。簡単な方ができないのに、近代憲法の枠組みの手直しにチャレンジするというような、そんな大それたことをするのは、今の社会では到底できないでしょう。

というか、その提案すら私には論点外しというか、ガバナンスの崩壊という現状を直視することからの逃避だと思います。やっぱりね、絶望を直視しないと次の本気は出てこないですよ。

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