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G20で中露が「対日歴史認識での協力」とは何か

 いまロシアのプーチン大統領が、安倍総理と会談したウラジオストックからG20会場の杭州に行っている。
 その杭州で、中共の習近平とロシアのプーチン大統領が中露会談をする。
 その会談の議題は、中露の、石油や天然ガスなどのエネルギー協力に加えて、「対日歴史認識での協力」だという。
 
 そこで、振りかえれば、昨年の九月三日、北京の天安門に中共の習近平とロシアのプーチン大統領と韓国の朴槿恵大統領が、雁首を並べて 「対日戦勝利七〇周年記念軍事パレード」を見物していた。
 この三カ国首脳は、「対日歴史認識」で一致しているうえに協力するらしい。
 
 そこで、水を差すわけではないが、我が国外交と安倍総理が、日中、日露、日韓首脳会談実現で、成果があったと無邪気に自画自賛しているういちに、振りかえれば、カネだけ盗られて彼らの「対日歴史認識での協力」が実を結ぶ!という馬鹿を見ないように思いつくままに記しておきたい。

 歴史認識というならば、まず、日本人なら、中露首脳会談と聞けば、日清戦争終結の翌年である明治二十九年(1896年)六月の露清密約を想起すべきであろう。
 この当時、ロシア人は、約束は破るものだと思っている、シナ人は、そもそも約束は守るものだとは思っていない、と国際社会で言われていた(今も通用する)。
 このロシア人とシナ人が、密約を交わしたのだ。
 狸と狢の密約どころではない。
 とはいえ、この当時、アメリカ人も似たようなものである。
 永年、インディアンと接してきたバッファロービルは、次のように言っている。
 「白人が約束を守ったことは一度もなかった。そして、インディアンが約束を破ったことも一度もなかった。」
 
 露清密約に戻る。
 ロシアのウイッテは、清国の李鴻章に五十万ルーブルの賄賂を渡して、日本に対する露清共同防衛の約束しながら(仮想敵国を日本としながら)、三国干渉の見返りとして満州を清国から買い取った。
 即ち、ロシアは清国から満州における鉄道施設権と軍隊駐留権を獲得した。
 その上で、ロシアは東清鉄道会社と露清銀行を設立し、満州の「銀行と鉄道による征服」を開始したのだ。
 ロシアによる満州の制圧は、朝鮮半島進出から海洋制覇への始まりである。
 東清鉄道は、明治三十四年(1901年)十月にシベリア鉄道と連絡してザバイカルとウラジオストックを短距離で結んだ。 
 これがロシアの日本攻撃の引き金である。
 即ち、日露戦争への道はこの時に開いた。
 この当時のロシア側の意図をロシア海軍編纂の「露日海戦史」は次のように記している(平間洋一著「日露戦争が変えた世界史」)
 「極東でロシアが絶対優位権を確立せんと欲するならば、須く日本を撃破し、艦隊保持権を喪失せしめなければならない」
 
 まことに露清密約は、我が国にとって日露戦争に至る最も邪悪な密約であり、東アジアにとっても三国干渉とともに「東亞五十年の禍根」である。
 日本は、この露清密約を知らず、日露戦争を血みどろになって戦い、満州からロシアを追い出して、それを売り払った清国に返還してやった。
 当然、清国は密約のことはおくびにも出さずに、満州を回復する。
 その満州に意欲を持つアメリカは、この日露戦争後より明確に日本を仮想敵国とみなし始める。
 我が国が露清密約を知ったのは、1921年のワシントン会議の時である。
 五十万ルーブルの賄賂をもらった李鴻章の子孫は、現在、名前を変えてアメリカで大富豪として生活している。

 この度、杭州で、中露の首脳が「対日歴史認識」を云々するのならば、我が国こそは、中露首脳に対して、堂々と露清密約、つまりロシアとシナこそ、二十世紀を戦争の世紀とした第一の東亜の禍根であり、続いて、コミンテルンの指令通りに内乱と戦争を起こしたソビエト共産党と中国共産党が第二の禍根であると言える立場にある。

 さて、ウラジーミル・プーチン(1952年~)という人物について、知っている範囲内でコメントしておく。
 確かに彼は、柔道をたしなみ、安倍総理と度々会談して親日的なイメージを得ている。
 日本のマスコミ論調も、安倍総理と度々会見を重ねてきたというだけで、プーチンとの交渉が実り多い結果をもたらすはずだという楽観論が主流となっている。
 しかし、
(1)もともとプーチンは、ソビエト共産党員でソビエト国家保安委員会(KGB)の将校であることを忘れてはならない。
(2)1989年の東西ドイツを分けるベルリンの壁崩壊の時、東ドイツ内にはベルリン郊外のベニンスドルフに司令部を置く十九個師団三十八万人のソビエト軍が駐留していた。
 その時、KGB将校として東ドイツにいたプーチンは、二十一年前の「プラハの春」の時のように、一夜明ければベルリン市内はソビエト軍の戦車で埋まっていたという状況をつくり出そうと奔走したと聞いている。
(3)現在のロシア国歌は、ソビエト国歌のメロディーに新し歌詞を付したものである。
 プーチンはその歌詞を作った。それは次の通り。
 「おお、北の大森林から南の大海原まで、 これら全て、ロシアの聖なる大地!」
 では、尋ねる。
 ロシアの「南の大海原」とは何処だ!
 朝鮮半島の南に広がる海ではないか。
 しかし、ここがロシアの聖なる大地か!
 してみれば、プーチンの頭の中にあるロシアの自画像は、百十年前に朝鮮半島を基地として大海原に乗りだすために日本を撃破しようとした 帝政ロシアの皇帝ニコライ二世の首脳達と同じではないか。
(4)その百十年前の日露戦争の火ぶたを切ったのは、朝鮮半島仁川港外で行われた海戦で、我が海軍はロシアの巡洋艦ワリヤークと海防艦コレーツを撃沈した。
 プーチンはこの仁川に韓国大統領とともに赴き、「日本の侵略と闘って戦歿したロシア兵」の慰霊碑に献花した。
 また、昨年九月三日、プーチンは韓国の朴槿恵とともに天安門に立って対日戦争勝利七十周年の軍事パレードを見物していたことは既に記した。
(5)次ぎに、私の知人であるウクライナ人が何を言ったか記しておきたい。
 彼は言った。
 ウクライナにとってのロシアは、日本にとってのシナと同じだ。
 ロシアはウクライナのものを盗もうとする。シナは日本のものを盗もうとする。
 ウクライナにとってロシアは狡く強欲であり、日本にとってシナは狡く強欲である。
 日本にとっての習近平が、ウクライナにとってのプーチンなのだ。

 以上プーチンに関して、五項目を思いついたので書いたが、言いたいことは、このプーチンと、また習近平と、さらに朴槿恵と首脳会談を重ねただけで、国家間の物事が上手く運ぶと楽観してはならないということだ。
 彼らロシア、シナ、韓国は、我が国首脳との会談を重ねながら、つまり、得るものを得ながら、「対日歴史認識での協力」を進めている。
 その理由は、これが彼らの国益に適うからだ。
 
 しかし、我が国の国益とは、彼らの「対日歴史認識」は事実に反することを国際社会に広めることではないのか。
 我が国家と民族と国民と英霊の名誉の為に、我が国は彼らが吹聴するように、二十世紀に悪を為した邪悪な国ではなく、人種差別がなく植民地がない国際社会を目指した国こそ日本であることを、堂々と国際社会に訴えることではないか。
 
 従って、やはり、ここに行き着く!
 行き着く処は、靖国神社よ!
 
 総理と閣僚は、彼中、韓、露と会談するために、我が国の歴史と誇りを無視して彼らに迎合する愚を改めよ。
 彼らの要求に応じて靖国神社への参拝を断念するという英霊への裏切りをやめよ。
 英霊を裏切り犠牲にした首脳会談は、初めから対等な会談にはならず、未来を開かないことを知れ。
 正々堂々と、靖国神社に昇殿参拝してから職務に就き、また、首脳会談に赴け!

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