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空洞化を恐れるより足元の改革を

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2011/08/24 08:01:28
【日本経済論78】日経ビジネスオンラインの私の連載日本経済論第13回は「空洞化は正しい理由で懸念しよう」です。企業が出ていくのを憂うのではなく、出て行った後が埋まるように資源配分を弾力化すべきだという主張です。http://t.co/ENAmJC7
上記の記事内で、日本の心配される産業空洞化について、小峰隆夫教授が経済学の観点から明快に整理されています。

日本企業による海外直接投資の活発化をどう捉えるか、それに対する政策の方向性については小峰教授の記事を読んでください。

ではそれに対して、もっと具体的には何が求められるのか、私の思いつく範囲で記してみます。

■医療・介護の規制緩和、市場化の検討

これまでにも何度か書いてきたことですが、日本の医療制度は硬直的な横並び思想です。有名大学病院の一流の執刀医でも、医師免許を取ったばかりのひよっこでも、医療行為が同じであれば同じ点数がつき、同じ報酬が発生します。地価数百万円の都心部でも、地価十数万円の田舎でも、医療行為の価格は同じです。

市場原理をあまりにも無視した制度で歪みが生じるのは誰が考えても明らかでしょう。

高い技術と行き届いたサービスで高めの料金をもらうことも、生産性を上げて単価を下げることも認めてもらえません。競争が否定されるために医療現場そのものが改善のインセンティブを封じられているのです。極論すれば、医療現場は働き手の善意によって守られているにすぎないのです。

医療にも当然規制は必要ですが、段階的にも市場メカニズムが働くような仕組みの導入が必要なはずです。私の思いつきですが、お金があっても時間がない人に、高額の報酬と引き換えに患者の指定時刻に往診するようなサービスとか、割増の報酬を約束すれば医療行為から少々逸脱するような仕事を医師や看護師にしてもらう契約とかがあってもよさそうなものです。

そうでないと、診療点数にならないような医師や看護師の思いやりはサービス残業と同じ事になってしまうし、実際そのような場面も多いのではないかと推察します。「医は仁術」とはいえ、お金にならないことを延々とさせられれば医療は維持できません。結果、点数稼ぎを狙った薬漬けの治療や不要な処置など、患者にとって望ましくない医療も起きてしまいます。

医療の場合、患者よりも医師のほうが病気や治療に対する知識を持っている(情報の非対称性がある)ため、医師を規制の対象にする必要がある、というのが従来からの考えでしょうが、今やセカンドオピニオンは当たり前ですから、情報の非対称性はあまり気にする必要はないでしょう。更に、ネットでの問診が可能になれば、セカンドオピニオンを得る機会も広がります。つまり、規制緩和によって更に情報の非対称性は緩和されます。

(病床数や医薬品の規制、混合診療など他にも論点はありますが割愛します)

介護については情報の非対称性がより少なく、サービスを受ける側にその価格がリーズナブルかどうかを判断することは容易なので、更に大胆な規制緩和ができるはずです。

そもそも、介護保険制度などというものを国が一律に決めてしまったのが残念でなりません。介護福祉士という国家資格も、要介護認定というお役所仕事も、介護保険料という目的税も、私はもとから不要だったと思っています。

人材の流動化と起業のハードルさえ低ければ、介護サービスは「需要あるところに供給あり」というあたりまえの市場が形成されてるはずだと思うのです。行政が参加するにせよ、国の一律な制度は必要なく、基礎自治体レベルで十分だし、そのほうが自治体どうしの競争も起きるのでむしろいいのではないかと感じます。

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