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<感動ポルノ?>障害者を笑い飛ばせる社会を目指す過ち

高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事]

***

アリストテレスは「笑い」のひとつは、「有害ならざる醜」だと言っている。言い回しがまためんどくさいが「有害ならざる醜」とは「無害な醜」のことである。

「無害な醜」とは「笑っても無害な醜」のことである。「醜」とは大多数とは異なる少数派のことである。しかも無害で笑って良いのだから、ハゲ、デブ、チビ、ブス、ブオトコ、ケチ、傲慢、知ったかぶり・・・などである。

では、障害者はどうなのだろう。おそらく多くの人が「笑ってはいけない」と思うだろう。

8月27日、日本テレビ『24時間テレビ 「愛は地球を救う」〜愛 これが私の生きる道』のフィナーレが最も盛り上がっている裏で、「笑いは地球を救う」と題して放送された『障害者情報バラエティー バリバラ』を見た。『24時間テレビ』的な「障害者奮闘感動路線はしんどいんじゃないの」というのが番組の趣旨だ。

【参考】<パラリンピック報道の氾濫に危惧>パラリンピアンは一握り、大多数の障害者は「ごく普通の人」

最近は「感動ポルノ」と言うことが言われていてこれは、骨形成不全症であるステラ・ジェーン・ヤングさん(2014年に31歳で死去)言い出したことである。彼女はオーストラリアのコメディアン、ジャーナリストである。

ステラ「両手のない少女がペンを口にくわえて絵を描いている写真や、義足で走る子供の写真を見たことがあるのではないでしょうか。こういう画像はたくさんあり、私はそれらを『感動ものポルノ』と呼んでいます。」

「これらは、人をモノ扱いしている行為です。さきほどお見せしたような画像は、健常者が良い気分になれるように、障害者をネガティブな存在としてモノ扱いしています。自分の抱えている問題が大した困難ではないと、違う角度から見られるようにするためです。」

「バリバラ」では、このステラの言葉も紹介した。

しかし、この障害者の描き方の問題を「感動か笑い飛ばすかの二項対立」として捉えるのは問題提起として以外は間違っている。

その間にある「何も起こらない普通」を忘れているからだ。

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