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親子の生活を分断する反原発イベント

正直なところ、震災後の記事がほとんど電力や原発になっているのが残念です。何を書くのも自由なブログだから、いろんなことに好奇心を伸ばしたいし勉強したいと思ってはいるのですが、なにぶん原発関連のひどい話が多すぎて、書かずにはいられない気分にさせられます。

今日もそう言い訳しながら、BLOGOSに掲載されたひどいブログの検証をします。以下、引用文の太字は全て筆者のものです。

被曝した福島の子供たちが東京で健康診断(田中龍作ジャーナル)

子供の体調を心配する母親の思いが東京まで足を運ばせた。東電・福島第一原発の事故により被曝した子供たちのための健康相談会が23日、港区芝公園で行われた(主催:こども福島情報センター)。

「思いが〜運ばせた」というあたり左翼文学な感じがしますがそれはおいといて、このイベントの主催者「こども福島情報センター」のHPを見てみると、

当日は「でんきを消して、節電エコチャレンジ!」実行委員会および「アースデイ東京タワーボンランティアセンター」のご協力により福島市周辺に住む20組の母子を福島市から招待バスでお招きします。キャンドルナイトイベントに参加した翌日午前中、第二回目となる健康相談会を開催いたします。

第二回こども健康相談会:6月23日(午前10時〜)東京プリンスホテル


なお、診察を受けている方達への取材は基本的にお断りしておりますので、診察時間内の会場への立ち入りはご遠慮下さい

節電にチャレンジするのに、福島の母子をわざわざバスまで仕立てて東京へ連れてくるというのはエネルギーの無駄づかいではないのでしょうか。福島にも診察できる医師はいるはずだし、いないのなら東京から医師が出張し、もっと効率良く沢山の子を見てあげればいいのに、と思うのは私だけでしょうか。

6月23日とその前日は、当然学校の授業もあるでしょう。欠席させて参加するようなイベントなのか。憶測ながら、メディアの目につきやすい東京で、母子には東京見物をプレゼントし、母子を利用した政治運動をしたいだけではないのか。

しかも、健康診断の模様は取材お断りとなっているのに、なぜ田中氏は写真入りで報じることができるのか、これまた不思議です。これも私の憶測ながら、反原発を主張しない人による取材を拒否するための方便にすぎないのではないかと思われます。

なお、こども福島情報センターの協力・賛同人リストに小出裕章氏が名を連ねているあたり、「もれなくついてくる」感が漂います。調べてもらえばわかるでしょうが、原発維持・容認という人は、この中にひとりもいないでしょう。

ブログ記事に戻ります。

母親たちの心配は尋常ではない。事故発生以来、3か月以上経つが、事故収束のメドは立たず、原発からは絶えず放射性物質が撒き散らされているのだから。


まるで発災直後から今現在まで同じように放射性物質が拡散しているかのような雑な文章です。

現実には、時間が経つとともに原発からの放射能漏れは少なくなり、初期に放出された放射性物質が土壌に残っていることが問題となっているはずです。そうでなければ、校庭の表層土除去など何の意味もないのですから。

こういう大げさな認識は、現場で放射線と戦っているたくさんの普通の人たちを愚弄することになり、風評被害にもつながります。反原発を主張するのは勝手だが、その言論がどんな影響をおよぼすのか、少なくとも売文家には理解して欲しいものです。

福島市内でも最高レベルの線量が測定される小学校に子供(小3)を通わせる母親に話を聞いた―

目の下のクマが気になる。先月末に鼻血と下痢があった」。母親は問診前、我が子の体調をこのように話した。


あの・・・お母さん、それは決して放射線被曝の影響ではありません。放射線被曝の影響は、一度に大量の被曝をした時の確定的影響か、少ない被ばくを続けることによる確率的影響だけ。

確定的影響が見られたのは、高濃度の汚染水に足を浸してしまった原発内の作業員だけで、一般人にはまずありえない。確率的影響とは、将来において癌になる確率が増えるということで、今の線量から一般人が受ける影響は1%にも満たない。そしてその確率的影響は、鼻血や下痢など目に見える症状を伴わないからこそ恐ろしいのです。

お母さんが訴える症状は、栄養・睡眠・衛生面が不十分だったり、何かに感染している可能性を疑うべきです。お子さんの健康管理をおろそかにして、放射線被曝のせいにしていては子供が可哀想です。

記事によれば、20人募集のキャンペーンに集まったのは18人と定員割れだったようです。福島に住むほとんどの人が、政治イベントに参加するよりも学校に通わせるほうが大事で、むしろ放射線被曝を防ぐにはもっとやるべきことがあるだろうという認識でしょう。

放射線が恐ろしいとか、原発を恨みたいとか、そう感じるのは仕方ないことですが、お母さんが子供の前でそのような不安を助長するようでは、子供は精神的に耐えられません。前向きに明るく過ごすのが、お子さんの健康を保つためにも大切だと思います。(言うまでもないことですが)

また、診察にあたった医師が本当にこんなことを言ったのか、私は目を疑いました。

小児科医の問診を受けること、20分あまり。母親は目を赤く腫らしていた。「医師からは『(福島に)戻るな』と言われた。『住み続けると19才までに発ガンする可能性がある。早ければ1年後に発症する』と言うことだった」。

発がんする可能性なんて誰にも予測できないはず。「可能性がある」というのは簡単ですが、どうして福島が危険なのか意味不明です。首都圏には福島より空気の汚染された場所はいくらでもあるはずです。交通事故や化学物質過敏症などのリスクは都会のほうが大きいでしょう。

「早ければ1年後」も、脅かす文句としては上等ですが、実は何も言ってないに等しい。とんでもない医師もいたものです。

このお母さんは、夫を残して移住することにしたとされています。1つだけ言えることは、普通の専門家や学者が言う基礎的な知識を押さえておかないと、どこまでも騙され続けるということです。このお母さんは、詐欺に合う人の精神状態を体現しているように感じられます。

この親子の生活を分断したのは原発事故ではなく、非科学的な放射能アレルギーを利用して政治的主張を通そうとする反原発イベントです。

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