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オリンピックを政治の道具にするな -安倍総理の任期延長に悪用されたリオ閉会式-

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<安倍スーパーマリオ問題>

 こうした中、リオの閉会式で突然登場したのが、安倍総理のパフォーマンスである。オリンピックの中心は、あくまで開催都市である。国は二の次なのだ。だから、オリンピック旗を受け取るのは県知事や市長である。1994年塚田佐元長野市長がリレハンメルでオリンピック旗を受け取っているのが好例である。今回も小池百合子東京都知事がオリンピック旗を受け継いだが、なんと安倍総理が任天堂の大ヒットゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のマリオに扮して登場し、東京と書いた帽子をかぶり、「東京で会いましょう」と得意の(?)英語で呼び掛けた。

 IOC(国際オリンピック委員会)は、開会式や閉会式の政治的な宣伝活動を厳しく禁止しており、今まで一国の総理が閉会式に登場したことはない。挙句の果ては、このサプライズ演出の発案者が森喜朗・東京五輪組織委員会長だと、武藤敏郎事務総長が明かしている。揃ってオリンピック憲章を踏みにじっているのだ。

<オリンピックを延命に使う安倍政権>

 自民党の二階俊博幹事長が、2期6年(1期3年)までしか総裁を務めてはならない、という党規約を3期9年までできるように変えようとしている。これに対して次期総理を狙う石破茂前地方創生相、岸田文雄外相が反対し、そのまた次を狙う小泉進次郎農林部会長も疑問を呈しているが、当然のことである。まだ任期を2年も残しているにもかかわらず、早々にルールを変えようとしているのである。憲法改正がままならないから、安保法制でチョロまかそうとしているのと同根のルール違反である。

 東京オリンピックを自分の任期延長や政権維持に活用しようという魂胆が垣間見えてくる。スーパーマリオのTV放映は効果抜群だった。日経の世論調査で、東京オリンピックまで安倍総理に続けてほしいと思う者が59%に達している。東京オリンピックの成功を願う真面目な国民の心にしっかりくさびを打ち込み、国内的には安倍総理の目論見は大成功を収めた。ところがこの悪巧みに対しほとんどのマスコミはこれに沈黙である。

 「権力は腐敗する」のであり、欧米先進国はアメリカ大統領や州知事の任期は2期8年と制限されている。いくら強大な権力者でも、そのルールを変えて居座る者はいない。あの強権的なプーチン・ロシア大統領ですら一旦退いて、また復帰している。つまりルールを守っているのだ。それをオリンピックの閉会式に出演することにより、2020年の東京は自分が総理として迎えることを強烈にアピールしたのである。

<歴史のアナロジー>

 そもそも東京五輪は、新国立競技場の白紙見直し、エンブレムの盗作騒動、予算額を大幅に上回る建設費、開催決定時の金銭提供疑惑、舛添知事のせこい金銭ごまかし等、ケチのつきとおしである。

 安倍総理の悪い癖は沢山あるが、伊勢志摩サミットを消費増税再延期に悪用したのと同じで、国際舞台を国内政治の格好つけに使うことも挙げられる。そこにもう一つ実績(?)として加わったのが、今回の閉会式への出しゃばり出演である。

 行かなくてよい、いや行ってはならないリオ・オリンピックに数千万円をかけて総理特別機で出かけ、東京オリンピックの無駄遣いを象徴するような出来事である。私は、このように歪み始めた東京オリンピックは、前途多難な気がしてならない。

 それだけではない。私はヒトラーがベルリン後に更に強権的政治を強めたのと同じく、安倍政権ないし自民党政権が東京オリンピックの後、憲法9条も改正し海外に噴出していくのではないかと危惧している。歴史は繰り返すのである。

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