前回の記事。(手術後の医師がわいせつ行為?麻酔回復時のせん妄?唾液検出?)予想以上にみなさんに見てもらっています。ライブドアニュースやスマートニュースにBLOGOSがリンクされ、BLOGOSでは閲覧1位です。ありがとうございます。
書き出しで腹が立ったからと書いた記事。医療者の大部分が冤罪説、麻酔せん妄説を同意してくれていますが、一般の方はそうでもありません。私のブログのコメントにも許せないセクハラ医師の診察内容が投稿されています。
医師に対する不信感は一部には大変なものです。以前救急問題の時に書かせていただいたブログのコメント欄は医師に対する不信感で溢れています。(救急搬送36回:NHKさん。受け入れ拒否ではなく受け入れ不能です)まして昨日出た研修医の準わいせつ問題(準強姦容疑で28歳の研修医逮捕 20代の女性の酒に薬物混ぜる)も出ており、医師の社会的な問題も当然批判されるべきでしょう。
これらのコメントのように医師に不適切に対応された方々に、同じ医師としてあらためてお詫び申し上げます。申し訳ありません。
その上で今回の事象、少し細かく分析します。
1 4人部屋の中でリスクを無視して術後患者の胸を舐め、自慰行為をする。
一部記事で自慰行為についても書かれていました。患者がなぜそれを見ることができたのかについては記載がありません。意識はあるけれど体が動かせない状況でどうやって医師の自慰行為を把握できたのでしょう。
また看護師も見て見ぬ振りをして医師のこのような行為を正当化しているとすれば、つまり病院全体が患者をバカにしているのであれば、この犯罪が行われた可能性はあります。ただこのようなとんでも病院の可能性は低いと常識的に考えています。(最近常識もあてになりませんけど)
2 医師の唾液が証拠として存在
ここがよくわかっていません。採取時期はいつなのでしょう。もし舐めた後の胸を意識回復後すぐに拭くなどしたティシュを保管しておいたということだとすると、事実の可能性はでてきます。警察が捜査をされていますので、裁判の時に明らかになると思いますが、保管をした経緯が分からないとこの証拠が本物かどうかは100%断定はできません。
保存状況もまた大切です。遺伝子鑑定をしているとすれば、そのティシュからDNAを採取するためにはそこそこのしっかりした保存方法が必要になります。それこそ前回書いたガムとか痰を出したティッシュなどをたまたま手に入れて保存しておいたということも当然考えられるのです。
病院報告書(警視庁による当院非常勤医師逮捕の不当性について抗議する)によると、このように医師の唾液成分の分析経過は、逮捕まで警察から明らかにされていません。そのように詳細がわかっていないのに、警察が起訴したのだから間違いないとか断言される方は間違っています。 もちろんその逆、医師は100%冤罪だということも言えません。あくまで妥当性、状況証拠との天秤ですが、私は上記のような理由で冤罪と考えています。
そしてもう一つの問題。
この医師が本当にわいせつ行為をしていたのであれば、逮捕が妥当であり私は謝る以外ありません。しかし私の冤罪という分析が正しいのであれば、警察はどのような形で責任を取るのでしょう。そしてマスコミは起訴したということでこの医師の実名を全国に知らしめたのですがその責任はどうすればいいのでしょう。今までの流れだと賠償金は法的に決められた税金で、警察担当者は懲戒処分程度、マスコミは無視です。この医師の人生は狂わされたのに。
もう一度書きます。この医師が私の常識を超えて、病院がさらに私の常識を超えていた場合、この事件は現実として存在する可能性はあります。ただ私にはそう思えない。そして冤罪であったなら、警察も逮捕する際どのような思考過程でこのような立件をしたのか、それを含めて説明、謝罪をしてほしい。どう考えても私には医学的妥当性が見えない。(まあHPVワクチンなども例として医学的にはよく揉めるんですけどね)
福島県警が起訴し司法における医療崩壊を引き起こした大野事件と同じように、今回の事件処理がいい加減だと警察に対する医師の反応はさらに最低になるでしょう。(救急医療への提言(2):司法のなすべき事 萎縮医療をなくすために)もちろんわいせつ事件と純粋な医療過誤とは区別する必要はあるとは思いますが、麻酔という医療行為に伴う患者さんの過誤だとしたら同じレベルで考えていいと思います。
医療は医療安全を通じて明らかな失敗に対して様々な改善策が取られてきています。(だからいろいろな失敗がオープンになってきている)警察も失敗をオープンにすることで信頼回復施策を取るべきと考えています。
冤罪の時の保障、罰則、特に警察、検察、マスコミへの対応を決めましょう!
ついてなかったで終わらせるな!
記事
- 2016年08月28日 15:26




