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earthquake:破産手続2年停止

政府は、特定非常災害に指定する政令を下したということなので、破産手続開始決定が2年間行えなくなるという。

その根拠法令は以下の通り。
特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律

破産手続開始に関する規定は以下の通り。
(債務超過を理由とする法人の破産手続開始の決定の特例に関する措置)
第五条  特定非常災害によりその財産をもって債務を完済することができなくなった法人に対しては、第二条第一項又は第二項の政令でこの条に定める措置を指定するものの施行の日以後特定非常災害発生日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日までの間、破産手続開始の決定をすることができない。ただし、その法人が、清算中である場合、支払をすることができない場合又は破産手続開始の申立てをした場合は、この限りでない。
2  裁判所は、法人に対して破産手続開始の申立てがあった場合において、前項の規定によりその法人に対して破産手続開始の決定をすることができないときは、当該決定を留保する決定をしなければならない。
3  裁判所は、前項の規定による決定に係る法人が支払をすることができなくなったとき、その他同項の規定による決定をすべき第一項に規定する事情について変更があったときは、申立てにより又は職権で、その決定を取り消すことができる。
4  前二項の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。
5  第一項本文の法人の理事又はこれに準ずる者は、特定非常災害発生日から同項に規定する政令で定める日までの間、他の法律の規定にかかわらず、その法人について破産手続開始の申立てをすることを要しない。

破産宣告というのは、現行破産法以前の用語法なので、官邸のサイトに掲載されている法文は改正が反映されていないらしく、未だに破産宣告という言葉を使っているが、さすがは総務省の法令データ提供システムで、ちゃんと現行法の用語になっている。

さて、いくつか注目点。
まず破産手続開始原因には支払不能と債務超過があるわけだが、上記の条文1項但書によれば債務超過の場合だけで、支払不能の場合は破産手続開始決定が可能である。
次に、自己破産は対象外だし、法人に限られているから個人の破産も対象外である。免責手続は従前通り進められる。
第三に準自己破産の申立て義務はなくなる(第5項)。
最後に、法文からはよく分からないのだが、破産手続開始申立て後にこの留保決定がなされると、その間に本旨弁済とか担保供与とかがなされた場合に、その行為は否認の対象となってしまうのだろうか?

この法律は阪神淡路大震災のときに適用されているらしいので、前例はあるのであろう。しかし想像するに、後に破産手続で否認されてしまうのであれば弁済もできないことになるので、この法律により留保されている間の弁済は否認されないと解するのではあるまいか。

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