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話題の「Airbnb」を試してみた

茂木 健一郎

伝統的なタクシーに類似したサービスを提供している「ウーバー」(Uber)と、従来のホテル、旅館とは一味違った宿泊のかたちを提示しているエアビーアンドビー(Airbnb)は、最近におけるインターネット上の新規ビジネスの2大注目株と言える。

このうち、ウーバーについては、日本でサービスを提供し始めた当初に、取材で使わせていただいたことがある。一方、エアビーアンドビーについては、噂は聞くものの、今まで使う機会がなかった。

最近、研究室の合宿で滞在先を検索しているときに、たまたまエアビーアンドビーの提供している物件に当たり、この際だから体験してみようと、初めて、サービスを使わせていただいた。以下は、そのレポートである。

まず、宿泊サービス市場におけるエアビーアンドビーの存在感が強まっていることに気付かされた。大人数の合宿のため、「貸別荘」というキーワードを入れて検索すると、最上位に提示されたのである。

おそらく、従来型のホテルや旅館と違って、大人数で滞在できる選択肢を示しているサービスの中では、エアビーアンドビーがすでに上位にくるものと思われる。いずれにせよ、時代の変化を感じさせられる。

エアビーアンドビーのシステムを使って実際に候補を検索すると、細かい配慮がなされていることに感心した。提供されている部屋は、個人の所有であることも多い。そのため、住所などの情報は、実際に申し込みをするまでは、ピンポイントでは示されないようになっている。つまり、貸し手のプライバシーにも配慮しているのである。

検索時に示されているのは、このあたり、という地図上の円形のエリア。申し込みをして、契約が成立して、初めて、具体的な住所や地図上の場所が提示される。なるほど、このあたりがノウハウなのだなと思った。

利用する前に一番心配だったのが、鍵の受け渡し。ホテルや旅館ならば、フロントでチェックインしてもらえばいい。一方、エアビーアンドビーは、物件の近くにオーナーが住んでいない場合も多い。

一体、どうするのだろうと思っていたら、非常に巧いやり方が考えられていた。郵便受けの中に鍵があり、郵便受けに南京錠がつけられている。契約が成立すると、南京錠の番号が送られてきて、それに合わせて郵便受けを開け、中にある鍵を取り出す仕組みになっていた。

暗証番号方式や、近くの商店などに鍵を委託するなど、さまざまな方式があるのだろうが、エアビーアンドビーという「非典型的」なサービスにおける「ソリューション」とはこのようなものかと、教えられた。

借りたのは一軒家だったが、中に入ると、ゴミの捨て方や食器の洗い方などの注意書きが、日本語、英語、そして中国語の3通りで書いてあった。エアビーアンドビーというサービスが、外国発の、いわば、経済のグローバル化に伴って入ってきた「黒船」のようなものであることを、改めて思い知らされたのである。

エアビーアンドビーなどの新しいビジネスは、法的な課題や、従来のサービスとの競合など、問題点もある。

そんな中、一ユーザーとして使う限りにおいては、非典型的なプロセスがちょうどいい「脳トレ」になったように感じる。機会があったら、また使ってみたい。

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