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ルネサスのインターシル買収には首をかしげざるを得ない タコ配当のオバケみたいな会社

ルネサスがシリコンバレーの半導体企業、インターシル(ティッカーシンボル:ISIL)を買収する方向で交渉に入ったそうです。

日経新聞によると買収額は最大で3000億円だそうです。これは先週金曜日のインターシルの引け値($15.64)から計算される時価総額2170億円の38%プレミアムです。

なぜこんなべらぼうなプレミアムを払わなければいけないのか、正直言って首をかしげます。

インターシルは1999年に防衛関連企業、ハリス・コーポレーションの半導体部門が分離されて出来た会社です。ハリスの半導体部門のルーツを辿ると、1967年まで遡ることが出来ます。その意味では老舗です。

しかしIPO時にRFを得意としていたインターシルはまもなく長期の業績低迷に見舞われ、数次のリストラクチャリングを経て、現在ではパワー・マネージメント半導体に集中しています。

売上高の約6割がパワー・マネージメントで、約1000のパテントを持っています。2015年の売上高は5.2億ドル、全従業員数は1,100人です。

パワー・マネージメント市場は100億ドル市場であり、データ・センター、モバイル、車載半導体などの用途ではニーズが増えています。インターシルはデータ・センター向けDC to DCコンバーターなどの差別化された製品を持っています。

しかしハッキリ言ってこれまでの業績は醜悪です。(なお同社は2014年から会計年度の〆を1月第一週に変更しているのでグラフ中「2015年」とあるのは実際には2016年1月1日で〆た過去1年を指します)

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【略号の読み方】
DPS 一株当たり配当
EPS 一株当たり利益
CFPS 一株当たり営業キャッシュフロー
SPS 一株当たり売上高


特に過去5年に渡ってろくに利益を出してないのにタコ配当を維持したままです。利益が配当をカバー出来てないのは勿論のこと、年によっては一株当たりキャッシュフローも一株あたり配当より低くなっています。

インターシルは無借金経営でバランスシート上には1株当たり$1.86のキャッシュが載っているけれど、こんな放埓な経営をしていたら、4年でキャッシュが無くなる計算です。

ルネサスは何が悲しくてこんな情けないボロ会社を買うのか、理解に苦しみますね。

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