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安倍政権を困惑させる天皇陛下の「お気持ち」表明~田原総一朗インタビュー

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■憲法改正の審議に影響を与えるか?

共同通信社
もう一つ、大きな問題がある。それは「お気持ち」を表明されたタイミングだ。

今回の生前退位に関する報道は、7月13日のNHKニュースがきっかけだ。今上天皇が生前退位の意向を持たれていると報じた。これは、参議院選挙で自民党を始めとする改憲勢力が3分の2の議席を獲得した3日後のことだ。

安倍首相はかねてから「憲法を改正したい」ということを明言していた。衆議院も参議院も3分の2以上の議席を確保し、「さあ、憲法改正だ」「憲法改正のための審議を始めよう」というタイミングのときに、今上天皇は生前退位の「お気持ち」を表明した。このタイミングをどう考えれば良いのか。

政府としてはやはり、天皇の生前退位について、有識者を集めて議論したり、国会で審議したりせざるをえないだろう。このような事態になったことに対して、安倍首相を始めとする政権担当者は、非常に困惑しているのではないか。結果として、憲法改正の審議が先延ばしになる可能性があるからだ。

おそらく昭和天皇から詳しく言われていたのだと思うが、今上天皇は、第二次大戦で多くの犠牲者が出た沖縄やサイパン、パラオ、ニューギニアなどの激戦地を、無理を重ねて周り、「二度とこういう戦争をしてはならない」と強く訴えてきた。さらに、「平和憲法を守るべきだ」ということを、機会があるごとに強く示されてきた。

一方で、今の自民党、特に安倍内閣は憲法改正を強く打ち出している。つまり、現政権の姿勢と今上天皇の姿勢は相反するところがある。

今回、今上天皇の「お気持ち」が表明されたのは、安倍政権が「さあ、憲法改正をやるぞ」という矢先だった。このようなタイミングでの表明に、政権担当者たちは極めて複雑な気持ちになっているのではないか。

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