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- 2016年08月18日 08:03
ウェブ面接が増加、自撮り時代の採用手法
第一印象をよくしたいと思う求職者は、面接官の手をがっちりと握るものだ。だがこれからは、きちんと動くウェブカメラと小ぎれいな部屋が握手の代わりになるかもしれない。
採用プロセスで最近デジタル化が進んでいる部分は、一次面接だ。企業各社がウェブ面接を取り入れて、採用にかかるコストと時間を節約している。保険のシグナ、金融のゴールドマン・サックス・グループ、コンピューターサービスのIBMなどの企業は一部の応募者に対し、人間と話すのではなく、ウェブサイトにログオンして、コンピューターが提示する質問に回答する様子を撮影したビデオを提出するよう求めている。前面にカメラが付いているノートパソコンやスマートフォンの普及が進むなか、この手法を採用する企業が増えている。何百人もの応募者に対して効率的かつ公平な対応ができるほか、費用も節減できるという。
ゴールドマンなど約600社に面接用ソフトウエアを提供するハイアービュー(ユタ州ソルトレークシティ)によると、昨年同社が取り扱ったウェブ面接は300万件近くに上り、5年前の1万3000件から爆発的に増えたという。
大半のウェブ面接は、応募者がリンクをクリックするかアプリケーションをインストールしてアクセスする。面接は画面上の質問で始まる。「あなたがもめ事への対応を迫られたときのことについて聞かせてください」といった質問が30秒間表示される。そこでカメラが起動する。応募者は次の質問が表示されるまでの30秒から5分の間に回答する。
IBMワトソン部門の人事担当責任者、オベッド・ルーセント氏は、採用プロセスの迅速化により、採用担当者は以前より多くの応募者に対応できるほか、企業はより幅広い人材を集められるようになっていると述べている。
ただ応募者たちによると、コンピューター誘導式の面接には慣れが必要だ。エイミー・ホールさん(29)は面接のときに緊張するタイプではなかったが、勤めているシグナ・ヘルススプリング社の社内異動のウェブ面接の際、不安になり、カメラに撮られるのが嫌だと感じたことを覚えている。彼女は勤務時間後にIT部門のコンピューターを使った。部屋のドアを閉め、シグナのウェブ面接サイトへのリンクをクリックした。
ホールさんによると、自分が映った動画を再生するのは当初「とても嫌な気分だった」という。彼女は2つの回答を再提出したが、徐々に慣れていき、最後はこのやり方が好きにさえなった。「何かを演じようとしないから」だ。彼女は今年1月、シニア・データアナリストのポストを得た。
シグナの採用担当者の出張費は、ウェブ面接のおかげで大幅に削減された。同社のフランク・アベート氏によると、同僚の中には、候補者に会いに行くだけで年間100万ドル(約1億円)以上の費用をかける人もいた。4年前にウェブ面接を導入して以降、この同僚の出費は現在10万ドル未満になっているという。
シグナの採用担当マネジャー、メアリー・ウィルソン氏によると、ホールさんの面接は際立って良かった。カメラではなく実在の人間に対して話しているように見えたからだ。
ウィルソン氏は「そわそわしたり目をそらしたりする人も多いが、彼女はカメラを真っすぐ見て、よく考えながら、完璧に質問に答えていた」と話した。
ウェブ面接ソフトウエアを提供するハイアービュー、インタビューストリーム、それにWePowなどの企業は、自分たちのソフトが採用をより公平にしていると述べる。全ての応募者が同じ質問に答えなければならないため、無駄話や世間話より実質的な中身の重要性が高まるからだ。
ウェブ面接は多少の問題を引き起こす可能性がある。米雇用機会均等委員会(EEOC)の副法務顧問を務めるキャロル・エマイシコフ氏は、面接する側が関連質問をできない、何か一つの点について掘り下げられないといった理由を挙げる。同氏はソフトウエア販売会社に対する書簡の中で、企業が個々の動画を2人以上で評価し、採用の判断が性急になされないようにすることを勧告している。
採用プロセスで最近デジタル化が進んでいる部分は、一次面接だ。企業各社がウェブ面接を取り入れて、採用にかかるコストと時間を節約している。保険のシグナ、金融のゴールドマン・サックス・グループ、コンピューターサービスのIBMなどの企業は一部の応募者に対し、人間と話すのではなく、ウェブサイトにログオンして、コンピューターが提示する質問に回答する様子を撮影したビデオを提出するよう求めている。前面にカメラが付いているノートパソコンやスマートフォンの普及が進むなか、この手法を採用する企業が増えている。何百人もの応募者に対して効率的かつ公平な対応ができるほか、費用も節減できるという。
ゴールドマンなど約600社に面接用ソフトウエアを提供するハイアービュー(ユタ州ソルトレークシティ)によると、昨年同社が取り扱ったウェブ面接は300万件近くに上り、5年前の1万3000件から爆発的に増えたという。
大半のウェブ面接は、応募者がリンクをクリックするかアプリケーションをインストールしてアクセスする。面接は画面上の質問で始まる。「あなたがもめ事への対応を迫られたときのことについて聞かせてください」といった質問が30秒間表示される。そこでカメラが起動する。応募者は次の質問が表示されるまでの30秒から5分の間に回答する。
最後まで対面せずに採用も
人事部門のスタッフはその後、ビデオを精査し、有望な応募者の情報をマネジャーに引き渡して検討を促す。ウェブ面接の合格者は1対1の面接に進む場合が多いが、それでも面接官と直接対面するとは限らない。昨年ソフトウエアエンジニアとしてIBMに採用された女性のバーシャ・パイディさんによると、最後までウェブ面接が続き、採用通知はテキストメッセージで受け取ったという。IBMワトソン部門の人事担当責任者、オベッド・ルーセント氏は、採用プロセスの迅速化により、採用担当者は以前より多くの応募者に対応できるほか、企業はより幅広い人材を集められるようになっていると述べている。
ただ応募者たちによると、コンピューター誘導式の面接には慣れが必要だ。エイミー・ホールさん(29)は面接のときに緊張するタイプではなかったが、勤めているシグナ・ヘルススプリング社の社内異動のウェブ面接の際、不安になり、カメラに撮られるのが嫌だと感じたことを覚えている。彼女は勤務時間後にIT部門のコンピューターを使った。部屋のドアを閉め、シグナのウェブ面接サイトへのリンクをクリックした。
ホールさんによると、自分が映った動画を再生するのは当初「とても嫌な気分だった」という。彼女は2つの回答を再提出したが、徐々に慣れていき、最後はこのやり方が好きにさえなった。「何かを演じようとしないから」だ。彼女は今年1月、シニア・データアナリストのポストを得た。
シグナの採用担当者の出張費は、ウェブ面接のおかげで大幅に削減された。同社のフランク・アベート氏によると、同僚の中には、候補者に会いに行くだけで年間100万ドル(約1億円)以上の費用をかける人もいた。4年前にウェブ面接を導入して以降、この同僚の出費は現在10万ドル未満になっているという。
「そわそわする人も多い」
ウェブ面接で企業が注目する部分は、通常の面接と似ている。IBMとシグナの採用担当者は、思考のプロセスをいかに上手に伝えられているか、質問の全てに答えているか、アイコンタクトを取っているかを基に応募者を評価しているという。シグナの採用担当マネジャー、メアリー・ウィルソン氏によると、ホールさんの面接は際立って良かった。カメラではなく実在の人間に対して話しているように見えたからだ。
ウィルソン氏は「そわそわしたり目をそらしたりする人も多いが、彼女はカメラを真っすぐ見て、よく考えながら、完璧に質問に答えていた」と話した。
ウェブ面接ソフトウエアを提供するハイアービュー、インタビューストリーム、それにWePowなどの企業は、自分たちのソフトが採用をより公平にしていると述べる。全ての応募者が同じ質問に答えなければならないため、無駄話や世間話より実質的な中身の重要性が高まるからだ。
ウェブ面接は多少の問題を引き起こす可能性がある。米雇用機会均等委員会(EEOC)の副法務顧問を務めるキャロル・エマイシコフ氏は、面接する側が関連質問をできない、何か一つの点について掘り下げられないといった理由を挙げる。同氏はソフトウエア販売会社に対する書簡の中で、企業が個々の動画を2人以上で評価し、採用の判断が性急になされないようにすることを勧告している。
By DAHLIA BAZZAZ
- ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)
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