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- 2011年10月30日 22:58
エネルギー改革の第一歩
先日、ドイツのブランデンブルク州プレンツラウ村には新しい発電所が生まれて、独ニュースで大きく取り上げられました。
ブランデンブルク州とは、どういったところかと聞かれますと、平らとしか描写できません。風も多く、風力発電所も非常に多いですよ。今年の夏にベルリンからICE(ドイツ新幹線)に乗って、西に向かった時に、窓から見えるブランデンブルク州の風力発電所に癒されました。
しかし、ご存知の通り、風力発電も太陽光発電の欠点は天気によって発電出来ないことです。動いてなかったり、余剰電力が発生したりします。発電量と需要電力がいつでも一致いている訳ではありません。それから、ご存知の通り、電気は貯める事が出来ません。
当然、揚水発電所でのエネルギー貯蔵は理想ですが、あんな平らなブランデンブルク州に揚水発電所の建設は無理です。当州の最高峰は201メートルです。それに比べて、日本で最高峰がもっとも低い都道府県、千葉県の最高峰が約400メートルの高さです。
リンク先を見るプレンツラウ村に出来たのは、風力・水素・ガス発電所です。地味な建物の隣に、ごく普通のガスタンクがあって、この地味な建物の中には電解槽あります。
「エネルギー改革の第一歩」とまでほめられて、当州知事に「飛躍的進歩」と歓迎されていますけれども、電解は当然新しい技術ではありません。
覚えているかどうかわかりませんが(私も浅学で、再度確認しないといけませんでした)、電気分解とは電気質溶液に電流を流し、電極面に化学変化を起こさせ、物質を分解することです。水の場合は水素と酸素が生まれます。
この電解の目的はタンクに隣接する風力発電所の余剰電力をエネルギーに変えることです。それによって、(簡単ではありませんが)、エネルギーの”貯蔵”が可能になります。来年の夏には風力発電所が動いていない時に、事前に発生された水素がバイオガス設備のメタンと混ぜられ、コジェネレーション発電所が稼働するそうです。不安定であるため人気のない風力発電がとても魅力的なエネルギー源になりますね。成功すれば、風力発電所はこの組み合わせによって、ベース運用は可能になると期待されています。
もちろん、電解は新しい技術ではありませんが、この組み合わせだけが新しいとドイツメディアが言っています。同州育ちの、物理学の博士号を持っているメルケル首相は2009年の定礎式に立会い、「この新しい発電所は多くの人の勉強になるでしょう」と仰っていました。その発電所は先週の火曜日にブランデンブルク州の知事プラッツェック氏の立会いで動き出しました。
電解自体は、昔からある技術ですが、大型電解槽はいまだになかったそうです。それから市販の電解槽は不安定な電気を受け入れないそうです。
現時点では、発電量は6MW、つまり、通常の火力発電所の100部の1しかありません。現在はこの技術で電力が失われるそうですが、全てが失われるより良いですよね。それは、大事な一歩として、ドイツのプレスで大きく取り上げられたようです。
今のところは、生産された水素はトータル社がベルリンに運び、水素で走る車に提供されます。
リンク先を見る運営会社の従業員400人、売上2億5千万ユーロ(268億円)のエネルトラーク社はブランデンブルク州で460基の風力発電所も抱えています。プレンツラウ村の発電所はエネルトラーク社が石油会社トータル、ドイツ鉄道とエネルギー財閥のバッテンフォール、それからシュトラールズント大、ブラウンシュワイク工科大学及びコットブス工科大学と共同研究開発して実現しました。その費用はなんと2100万ユーロ(22億5700万円)(ひいいい!)
事前に紹介しました通り、ドイツではグリーンピースは電力会社でもあって、その「グリーンピースエナジー」はガスも提供するようになって、「ウィンドガス」、つまり、風力発電所によって生産されたガスを提供したいそうです。
自動車メーカのアウディ社もブレーメンに二酸化炭素を大量に出すバイオガス発電所の隣に大型ハイブリッド発電所を設立しているところです。
経済界もこのプロジェクトに投資していることは、とても大きいです。経済界も期待している事を指しています。
効率が悪いとドイツ国内(新聞記事のコメント欄)にバッシングを受けていますけど、あくまでも試運転ですし、世界初の原子力発電所もきっと研究開発の費用を考えると、かなり効率悪かったでしょうか。しかし、人間は好奇心・研究心がなければ、いまだに狩猟と採集をしているでしょうから、この試運転であっても必要です。試運転が赤字ばかりになりそうという批判に対して、エネルトラーク社の社長は「それは問題ありません。研究開発をし続けて、いずれかその技術をより大きい発電所で使います。」と言っています。
日本でも、九州大学が上記施設が建設された2009年から、「九州大学水素ステーション」の運転を開始しています。その他には、日本にも風力発電と水槽製造の研究がきっとたくさんされたようです。ただし、現時点でもされている研究については、調べて、みつかりませんでした。同じようなプロジェクトで是非とも共同研究・共同開発をして欲しいですね。
ブランデンブルク州とは、どういったところかと聞かれますと、平らとしか描写できません。風も多く、風力発電所も非常に多いですよ。今年の夏にベルリンからICE(ドイツ新幹線)に乗って、西に向かった時に、窓から見えるブランデンブルク州の風力発電所に癒されました。
しかし、ご存知の通り、風力発電も太陽光発電の欠点は天気によって発電出来ないことです。動いてなかったり、余剰電力が発生したりします。発電量と需要電力がいつでも一致いている訳ではありません。それから、ご存知の通り、電気は貯める事が出来ません。
当然、揚水発電所でのエネルギー貯蔵は理想ですが、あんな平らなブランデンブルク州に揚水発電所の建設は無理です。当州の最高峰は201メートルです。それに比べて、日本で最高峰がもっとも低い都道府県、千葉県の最高峰が約400メートルの高さです。
リンク先を見るプレンツラウ村に出来たのは、風力・水素・ガス発電所です。地味な建物の隣に、ごく普通のガスタンクがあって、この地味な建物の中には電解槽あります。
「エネルギー改革の第一歩」とまでほめられて、当州知事に「飛躍的進歩」と歓迎されていますけれども、電解は当然新しい技術ではありません。
覚えているかどうかわかりませんが(私も浅学で、再度確認しないといけませんでした)、電気分解とは電気質溶液に電流を流し、電極面に化学変化を起こさせ、物質を分解することです。水の場合は水素と酸素が生まれます。
この電解の目的はタンクに隣接する風力発電所の余剰電力をエネルギーに変えることです。それによって、(簡単ではありませんが)、エネルギーの”貯蔵”が可能になります。来年の夏には風力発電所が動いていない時に、事前に発生された水素がバイオガス設備のメタンと混ぜられ、コジェネレーション発電所が稼働するそうです。不安定であるため人気のない風力発電がとても魅力的なエネルギー源になりますね。成功すれば、風力発電所はこの組み合わせによって、ベース運用は可能になると期待されています。
もちろん、電解は新しい技術ではありませんが、この組み合わせだけが新しいとドイツメディアが言っています。同州育ちの、物理学の博士号を持っているメルケル首相は2009年の定礎式に立会い、「この新しい発電所は多くの人の勉強になるでしょう」と仰っていました。その発電所は先週の火曜日にブランデンブルク州の知事プラッツェック氏の立会いで動き出しました。
電解自体は、昔からある技術ですが、大型電解槽はいまだになかったそうです。それから市販の電解槽は不安定な電気を受け入れないそうです。
現時点では、発電量は6MW、つまり、通常の火力発電所の100部の1しかありません。現在はこの技術で電力が失われるそうですが、全てが失われるより良いですよね。それは、大事な一歩として、ドイツのプレスで大きく取り上げられたようです。
今のところは、生産された水素はトータル社がベルリンに運び、水素で走る車に提供されます。
リンク先を見る運営会社の従業員400人、売上2億5千万ユーロ(268億円)のエネルトラーク社はブランデンブルク州で460基の風力発電所も抱えています。プレンツラウ村の発電所はエネルトラーク社が石油会社トータル、ドイツ鉄道とエネルギー財閥のバッテンフォール、それからシュトラールズント大、ブラウンシュワイク工科大学及びコットブス工科大学と共同研究開発して実現しました。その費用はなんと2100万ユーロ(22億5700万円)(ひいいい!)
事前に紹介しました通り、ドイツではグリーンピースは電力会社でもあって、その「グリーンピースエナジー」はガスも提供するようになって、「ウィンドガス」、つまり、風力発電所によって生産されたガスを提供したいそうです。
自動車メーカのアウディ社もブレーメンに二酸化炭素を大量に出すバイオガス発電所の隣に大型ハイブリッド発電所を設立しているところです。
経済界もこのプロジェクトに投資していることは、とても大きいです。経済界も期待している事を指しています。
効率が悪いとドイツ国内(新聞記事のコメント欄)にバッシングを受けていますけど、あくまでも試運転ですし、世界初の原子力発電所もきっと研究開発の費用を考えると、かなり効率悪かったでしょうか。しかし、人間は好奇心・研究心がなければ、いまだに狩猟と採集をしているでしょうから、この試運転であっても必要です。試運転が赤字ばかりになりそうという批判に対して、エネルトラーク社の社長は「それは問題ありません。研究開発をし続けて、いずれかその技術をより大きい発電所で使います。」と言っています。
日本でも、九州大学が上記施設が建設された2009年から、「九州大学水素ステーション」の運転を開始しています。その他には、日本にも風力発電と水槽製造の研究がきっとたくさんされたようです。ただし、現時点でもされている研究については、調べて、みつかりませんでした。同じようなプロジェクトで是非とも共同研究・共同開発をして欲しいですね。
- Clara Kreft(クララ)
- 在日ドイツ人ライター。ドイツ人ならではの視点で執筆。



