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ミュンヘンで、共生について考えたこと

ドイツ滞在の最後、ミュンヘンを歩いた。ぼくが大好きな、中央駅からナショナル・シアターへの道。途中、市庁舎の前を通る。以前とくらべて明らかに変化があったのは、イスラム系の方々の姿が多かったことだ。

みな、買い物を楽しんだり、家族連れで歩いたり、思い思いの過ごし方をしている。ドイツの人と混ざって、平和に楽しんでいる。その様子を見て、ああ、現代はここにあるなと思った。

ミュンヘンは、その一週間くらい前に、銃撃事件があった。市庁舎の前には、「愛は憎しみよりも強い」というプラカードが置かれ、たくさんの花が備えられていた。その周囲を、ドイツのひとと、イスラムのひとたちが、混ざり合って歩いていた。

ナショナル・シアターに行こうとしたら、周囲が閉鎖されていて、警官がたくさんいた。「向こうにはいけないのか」と次から次へと人が尋ねていた。ぼくは、ナショナル・シアターの姿を見ることができただけで満足して、そこから引き返した。

当たり前のことだが、イスラムの人たちの圧倒的多数は、普通の、平和的な、愛と友情に満ちた人たちである。ある一つの属性で、一群の人たちをテロリストと決めつけるのは、愚かだし、客観的でもない。

また、現代においては、異なるバックグラウンドの人は混ざり合っていて、分けることなどできるはずがない。それを、ある属性で分けよう、入国を禁止しようなんていう人が某大国の大統領候補になっているけれど、所詮無理筋だな、とミュンヘンで実感した。

帰りに、ぼくが大好きなアウグスティナーで、ビールを飲んで、シュニッツェルを食べた。ぼくが愛するミュンヘンが、そこにあった。現代は困難に満ちた時代だが、生きる道は、必ずあるはずだと思う。共生こそが、鍵だ。偏見や分離ではない。

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