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東電を上場廃止に

6月20日付の毎日新聞夕刊が、極めて興味深い記事を掲載した。夕刊一面トップの「汚染水遮弊壁 東電、設置費公表せず」とタイトルされた記事がそれで、「東京電力が福島第一原発事故をめぐる地下水の汚染防止のための遮蔽壁(地下ダム)の設置に関し、設置費用が1000億円レベルになるとの見通しを立てながら、公表しない意向を政府に伝えていたことがわかった。政府と東電の費用負担が明確でない中、東電が費用計上すれば債務超過に陥りかねないことを懸念したためだー以下省略ー」(本文リードより)というのが主たる内容だ。

もし仮にこの記事内容が事実だとするならば(恐らく事実であろう)、東電は事実上の粉飾決算に手を染めていたことになる。

そうでなくとも、青天井に近い巨額の賠償金負担が課せられる東電は、間違いなく債務超過状態に陥っているものと思われる。本来なら上場廃止は当然だし、それどころか法的整理に追い込まれていても何の不思議もない状態にあると言っていいだろう。

にもかかわらずなぜ東電は、上場廃止にすら追い込まれることなく生き長らえているのか。

それは政府が「東電を債務超過にさせない」という方針で臨んでいるからだ。

そうした意味では、東電の粉飾決算に関して政府も同罪といえるだろう。前述の毎日新聞の記事は、そうした政府と東電の共犯関係を白日の下にさらしたものと言える。

こんな企業の株が上場維持の状態に置かれていること自体、日本の株式マーケットの異常性を満天下に示していることになるはずだ。

東京証券取引所は、自らの判断で東電の上場廃止を決断すべきではないだろうか。

もしそうしないのであれば、日本の株式マーケットは政府のコントロール下に置かれていることの証明となってしまうだろう。そして最終的には、内外の投資家から見向きもされなくなるであろう。

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