- 2016年08月01日 11:38
首都の「いい顔」が生まれた
ご両人には申し訳ありませんが、増田さんや鳥越さんでは東京都の顔としては花がないばかりか「沈みゆく日本」を象徴するようで、小池新知事誕生は都民のみなさまもいい選択をされたものだと思います。
女性知事誕生は7人目で、現役では北海道、山形に続く3人目です。現在、たった3人しか女性知事がいない、その数字が物語るように、日本はビジネスにしても政治にしても女性の起用が遅れています。
首都の知事に小池さんが選ばれたことで、日本も男性中心社会から変わっていく大きなきっかけを掴んだのではないでしょうか。
日本が停滞してきた原因のひとつは,古い発想から脱皮できない男性が主導権をとってきたことにもあります。今回の自民党の東京都連が、「自由民主」の旗を下ろしたほうがいいと思うような北朝鮮を彷彿させる締め付けを行ったり、自らの無能ぶりを晒す結果になるだけにもかかわらず、「今日をもって小池氏は自民党の人間ではない」とヒステリックに叫んだ石原伸晃さんを見ていると日本の男性中心の政治の限界を見せつけられた感がありました。
それを都民の方々も感じたのでなないでしょうか。それだけではなく、森喜朗さんや自民党都議連の利権の片棒をかつぐような悪臭がただよってしまった増田候補では厳しかったと思います。
例の心ないというか卑怯そのものの「厚化粧」発言に、当選後小池新知事が理由を説明されていましたが、よく我慢されたものです。ほんとうに石原元都知事の耄碌ぶりが目に余りましたが、ご子息の石原直純さんが今日のテレビ番組で小池新知事に謝罪されていました。
さて、あれほど悪者にされた自民党東京都連はどうするのでしょうか。あくまで小池新知事と対立し、かつて石原都政誕生時のように副知事を承認しないのでしょうか。そして小池新知事にはいばらの道が待ち構えているのでしょうか。都議会(定数127)で表だって小池氏を支援したのは、少数会派の「かがやけ Tokyo」(3人)のみ。過半数を握る自民(56人)、公明(23人)の大半は、増田氏を支援した。石原伸晃・自民都連会長は7月26日「今日をもって小池氏は自民党の人間ではない」と批判。朝日新聞デジタルによれば、匿名の政府高官は選挙戦終盤の7月29日、小池氏について「反党的な行為だから当然除名だ」と語るなど、自民党は小池氏への対決姿勢を強めている。
小池百合子氏、小泉氏譲りの「ケンカ選挙」で圧勝 当選後はいばらの道か【都知事選】 :
しかし、この勝負はすでについています。一年後には東京都議会選挙が控えているからです。そこにむけて、小池新知事のほうが打つ手の選択肢が多く、しかも、知事候補という立場と圧勝した知事という立場では影響力が大きく変わってきます。
知事と対立ばかりをくりかえしていると待っているのは最悪の結果だということは自民党の大阪府連の今を見ればわかります。
さて、小池新知事はワークライフバランスの推進も政策の柱のひとつに掲げられていますが、それは安倍内閣の「次の3年間の最大のチャレンジ」としている「働き方革命」とも同じです。
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小室 淑恵
毎日新聞出版
2016-03-23
日本の人口減がもたらす負の圧力を打開するためには、党派を超えた待ったなしの課題ですが、その実現には女性目線が重要な鍵を握っており、小池新知事に期待したいところです。