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敗因を「醜聞報道」や「知名度」に求める政党の醜さ

 東京都知事選の結果が出た。順位も事前の予想どおりで、既存政党が推す増田氏も鳥越氏も小池氏に完敗した。3位の鳥越氏に至っては小池氏とダブルスコアでの敗戦となった。

 面白いのが、一般的な常識と真逆の結果だった点だ。東京都では自民党と公明党の「基礎票」が両党合わせて200万台後半、民進党、共産党、社民党、生活の党の基礎票が全部で200万台前半と言われていた。これが正しければ、単純計算では鳥越氏が圧勝し、次に増田氏、浮動票に加え自民票の一部を取れても小池氏は両氏に届かない。
これが、穏当な予想だ。事実、知事経験のある東国原氏は具体的数字を出して、そのように予想していた。

 しかし、現実はそうはならなかった。鳥越氏に関しては「醜聞報道が痛かった」とし、増田氏については「ライバルに比較して知名度が低かった」というのが主な敗因という事になっている。

 ふざけないでほしい。醜聞報道は小池サイドに対してもあったし、増田氏はテレビにしょっちゅう出演しており総務大臣経験者でもある。既存政党が、これを主な敗因と考えているとすれば、彼らは今回の都知事選挙の結果を受けても「我々は何一つ反省していません」と宣言しているに等しい。

 今回の増田、鳥越両候補の敗因は、「知事候補は、政策でもなければ都民の希望でもなく自分たちの都合で決める」という事を、既存政党が恥ずかしげもなく隠さなかったからではないだろうか。
 自民党東京都連が「自民党国会議員である小池氏」ではなく「党員ですらない増田氏」を選定した最大の理由は、「小池さんが、俺たち(会長の石原氏及び幹事長の内田氏)に挨拶なしに立候補した」からだ。少なくとも石原会長のメディア対応は、都民にその印象を与えた。
 野党統一候補が鳥越氏に決まったのは、国政では当分勝ち目がないので、注目度の高い都知事選挙で一矢報いたかったからだ。言い方は違うにせよ、候補者本人がそれを主張していた。鳥越氏は、選挙戦を通じてほとんど都政に関心を示さず、行政システムに対する無知もさらけ出した。

 有権者は政党のコマではない。「基礎票」など共産党と公明党にしか存在しない。他の政党の支持者は、ダメな候補を立てれば既存政党をいつでも見捨てる。今回の彼らの敗因は「都民をなめ切った」からだ。
 せめて、責任(もちろん人事上の責任だ)を取れる政党だと有権者に示してほしい。

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