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いっせいに公表された政府統計から景気は回復に向かうのか、停滞するのか?

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今日は閣議日かつ月の最終営業日でしたので、政府統計が大量に公表されています。すなわち、経済産業省から鉱工業生産指数(IIP)商業販売統計が、務省統計局の失業率や厚生労働省の有効求人倍率などの雇用統計が、また、総務省統計局の消費者物価指数(CPI)などが、それぞれ明らかにされています。いずれも6月の統計です。まず、とても長くなりますが、統計のヘッドラインなどを報じた記事を日経新聞のサイトから引用すると以下の通りです。

6月の鉱工業生産、1.9%上昇 基調判断を上方修正

経済産業省が29日発表した6月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み)速報値は前月比1.9%上昇の96.5だった。上昇は2カ月ぶり。QUICKがまとめた民間予測の中央値の0.7%上昇を大幅に上回った。秋の新商品の投入を控えてリンスやせっけんなど家庭用の化学製品の生産が好調だったほか、自動車の生産も伸びた。

経産省は「企業の生産計画が多少強気になってきた」とし、生産の基調判断を「一進一退」から「一進一退だが、一部に持ち直し」に上方修正した。基調判断の引き上げは15年9月以来。4-6月は96.1となり、1-3月から横ばいだった。

6月は15業種中13業種が前月から上昇した。内訳をみると、化学工業が4.0%上昇したほか、輸送機械は普通車が好調で1.6%上昇した。電子部品・デバイスも1.6%伸びた。

出荷は1.2%上昇の94.6となった。電子部品・デバイスやはん用・生産用・業務用機械などの出荷が伸びた。在庫率指数は1.4%低下の116.2となった。

同時に発表した製造工業生産予測調査では7月が2.4%上昇、8月は2.3%上昇を見込んでいる。ただ、生産の実績は予測調査から下振れする傾向にあるため、経産省は7月は0.9%程度の上昇になると試算している。7月は化学工業やはん用・生産用・業務用機械での上昇が見込まれている。

6月の小売業販売、1.4%減 原油安や軽自動車の販売不振が響く

経済産業省が29日発表した6月の商業動態統計(速報)によると、小売業販売額は前年同月比1.4%減の11兆3110億円だった。前年実績を割り込むのは4カ月連続。原油安で燃料小売業が減少。軽自動車の販売不振も響いた。季節調整した前月比は0.2%増だった。経産省は小売業の基調判断を「弱含み傾向」に据え置いた。

大型小売店の販売額は百貨店とスーパーの合計で前年同月比0.7%減の1兆5675億円だった。百貨店の既存店販売は3.6%減。紳士服など主力の衣料品が低調だった。高額商品の販売も苦戦した。スーパーの既存店販売は0.4%減だった。飲食料品の販売は伸びたものの、衣料品の減少が響いた。

コンビニエンスストアの販売額は3.8%増の9436億円だった。加工食品などが好調だった。

求人倍率、全都道府県で1倍超 6月1.37倍に上昇

厚生労働省が29日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月と比べて0.01ポイント上昇の1.37倍だった。上昇は4カ月連続で、1991年8月以来、24年10カ月ぶりの高水準だった。求人票を受け取った地域別では1963年の集計開始以来、初めてすべての都道府県で1倍を超えた。幅広い業種で人手不足が続いている。

有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人あたり何件の求人があるかを示す。仕事の数を表す有効求人数(同)が前月比で0.4%増加し、有効求人倍率を押し上げた。訪日客が増え、宿泊・飲食サービス業などで求人数の増加が目立った。厚労省は「雇用情勢は着実に改善が進んでいる」としている。

地域別で見ると、これまで沖縄が一貫して1倍を下回っていたが、宿泊・飲食サービス業や生活関連サービス業などで求人数が増え、初めて1倍を上回った。人手不足に伴う雇用の逼迫感が、地方にも波及している。

総務省が同日発表した完全失業率(同)は3.1%で前月より0.1ポイント低下した。6月の完全失業者数(原数値)は前年同月に比べ14万人減少の210万人だった。減少は73カ月連続。勤め先や事業の都合による離職が前年同月比で5万人減った。自己都合の離職は2万人増えた。

6月の消費者物価指数、0.5%下落 原油安受け、13年3月以来のマイナス幅の大きさ

総務省が29日発表した6月の全国消費者物価指数(CPI、2010年=100)は、値動きの大きな生鮮食品を除く総合が103.0と前年同月に比べて0.5%下落した。下落幅は2013年3月(0.5%下落)以来3年3カ月ぶりの大きさになった。QUICKが事前にまとめた市場予想の中央値は0.4%下落だった。原油価格の低迷が続き、電気代やガソリンなどエネルギー価格が下がった。

生鮮食品を含む総合は103.3と0.4%下落した。下落は4カ月連続。食料・エネルギーを除く「コアコア」の指数は101.6と0.4%上昇したが、前月(0.6%上昇)に比べて伸び率は鈍化した。

東京都区部の7月のCPI(中旬速報値、10年=100)は生鮮食品を除く総合が101.4と前年同月に比べて0.4%下落した。前の月(0.5%下落)に比べて下落幅は縮小した。電気代やガソリン代などが引き続き重荷となった。食料・エネルギーを除く総合は0.3%上昇。6月の0.4%上昇から伸び率が鈍化した。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。それにしても、統計をこれだけ引用すると長くなります。続いて、鉱工業生産と出荷のグラフは以下の通りです。上のパネルは2010年=100となる鉱工業生産指数そのもの、下は輸送機械を除く資本財出荷と耐久消費財出荷です。いずれも季節調整済みの系列であり、影を付けた部分は商業販売統計や雇用統計とも共通して景気後退期です。

鉱工業生産指数は季節調整済みの系列で見て、前月比+1.9%増ですから、引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスの+0.7%増を大きく上回り、さらに、実績が下振れしやすいとはいえ、製造工業生産予測調査でも7月+2.4%増の後、8月も+2.3%増と大幅増が続くとの予想ですから、統計作成官庁である経済産業省では、基調判断を半ノッチ引き上げて「一進一退で推移しているが、一部に持ち直しがみられる」と上方修正しています。

また、製造工業生産予測調査の7月の+2.4%増に対して、「鉱工業生産指数の先行き試算値」なるメモも公表されており、予測調査結果の+2.4%に対して、鉱工業生産指数ベースに引き直すと、前月比+0.9%に相当するとの試算結果を明らかにしています。 先行きについては、消費が横ばい圏内での動きを私は予想しており、設備投資は先送りの模様眺めながら、やや増加の方向にあるものの、外需については需要要因からはプラスも円高が進んだ価格要因ではマイナスと、方向感覚に乏しい気がしており、引き続き、「一進一退」であって、基調判断に加えられた「一部に持ち直しの動き」が見られ始めるかどうか、やや不確定要素が多い気がしています。もっとも、方向感に乏しいといいつつダウンサイドに進むよりもアップサイドに進む可能性の方が高いのはいうまでもありません。

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