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米大統領選 国際社会にどう向き合うのか

米大統領選は、民主、共和両党の党大会で候補者が正式に決まり、11月の本選に向け本格的な選挙戦がスタートした。民主党のクリントン、共和党のトランプ両氏による舌戦は今後、これまで以上に激しくなることが予想される。大統領選の結果は、国際政治・経済にも大きな影響を及ぼすだけに、両氏による論戦を引き続き注意深く見守っていきたい。

特に注目したいのが、両党で違いが際立つ外交政策である。

民主党は、オバマ政権の外交方針を継承して発展させる方針を示しており、同党の政策綱領で、日本や韓国、オーストラリアなどアジア太平洋地域の同盟国との関係を強化する姿勢を明示した。政権党として当然だろう。

一方の共和党は、トランプ氏が主張してきた「米国第一主義」を政策綱領に明記するなど、自国の利益を優先させる外交方針を示している。

民主党のヒラリー氏は指名受諾演説で、排外主義的な姿勢を取るトランプ氏を念頭に「強大な力が米国を引き裂こうとしている」と批判。対するトランプ氏は不法移民対策として米国南部の国境に壁を築くことも明言し、「米国が復活したことを世界に示すときだ」と強調している。

トランプ氏は同盟国との関係見直しを示唆し、日本に駐留する米軍の経費を日本が全額負担すべきだと主張してきたが、今回の党綱領には盛り込まれなかった。今後のテレビ討論会などで政策の修正、調整も考えられるが、外交政策のあり方が大きな争点となるのは間違いない。

環太平洋連携協定(TPP)に関しては、両党ともに消極的な姿勢を崩していない。共和党がオバマ大統領の任期である来年1月までの議会承認について「急ぐべきではない」としたのに対し、民主党はTPPを否定する文言は盛り込まず、オバマ氏に配慮した形だ。

英国の欧州連合(EU)離脱や過激派組織「イスラム国」(IS)によるテロや難民問題が国際社会に暗い影を落としている。米国が世界の平和と繁栄に向けて引き続き指導的役割を果たすことができるか。この点を掘り下げた論戦も望みたい。

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