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東南アジア疎開者も 「風前の灯」の日本とわが故郷 - 大石幹夫

日本に住む人々には申し訳ない言い方だが、日本はもう「風前の灯」だ。福島第一原発からの放射能汚染が広がり続け、人が住める日本の国土が日に日に小さくなっていく。このことをはっきり指摘した政治家は小沢一郎氏くらいだが、この危機感を共有している日本住民はどれくらいいるのだろう。

完全メルトダウンが確認された1号機はすでに、どうにも手を付けられないくらい高い放射線レベルになっているし、2号機はこの間ずっと高濃度の放射能を含む水蒸気を出し続けている。MOX燃料使用の3号機はおそらく再臨界が断続的に起こっており、そのうえあの最も恐ろしいとされる水蒸気爆発の危険性がある。4号機の建屋は崩壊寸前で、これが起きると使用済み燃料貯蔵プールにある大量の放射性物質が環境中に放出される。それ以前に、貯蔵プールから水がなくなって火災が発生し、放射能が空に舞い上がることも考えられる。

台風シーズンを迎え、台風が新たに通過するたびに、変化する風向きにより関東甲信越地方に放射性物質がばらまかれる。すでに高レベルにある東京の放射能汚染がさらに進み、首都機能が失われる状態に近づいている。

スマトラ沖の巨大地震の時は3か月後に極めて大きい余震が起きた。そのような余震が東日本で起きた場合、福島第一がどうなるのか、考えてみるだに恐ろしい。

私たちの九州、佐賀県も安全とは程遠く、玄海原発1号機がいつ破断してもおかしくないことがわかっている。これが起きれば、私のホームタウン鳥栖市も壊滅する。地域住民の頭上には、いわゆる「ダモレスクの剣」がぶら下がっている。さらに、西風が放射性物質を西日本・関西方面に運ぶことになり、被害が広がる。人が住める国土がさらに失われる。

日本に住む住民は今、このような状態の中にある。このような状態でどうして日常の日々を送れるのか。こうなっても「騒がずあわてない日本人の沈着冷静さ」に、世界中が驚いている。

しかし、今の日本政府の「脳死状態」が続けば、本当に日本が「沈没」し、日本人の大量脱出(エクソダス)という事態になりかねない。枝野官房長官がその家族をシンガポールに疎開させていることが話題になったが、こちら東南アジアにも、疎開してきた日本人家族の話をちらほら聞くようになった。

私としては日本に強力な救国内閣ができて、「日本沈没」を食い止めることを心底願っている。しかし、そのようなリーダーシップを発揮できる日本で唯一の政治家だと私が思う小沢一郎氏を、「大連立」で蚊帳の外におく動きもある。日本に住む人々は、政治の失敗による最悪の事態に備える必要があると思う。

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