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東京都知事選挙 棄権は現状の追認にほかならない 文春、新潮記事に釈明をしないこと自体に非難はできない 鳥越俊太郎氏を支持する

東京都知事選の投票日が迫ってきました。
野党4党が推薦する鳥越俊太郎氏、自民党、公明党が推薦する増田寛也氏、本籍自民党の極右の小池百合子氏の争いになっています。

  世論調査では小池百合子氏がリード、鳥越俊太郎氏が失速というように報道されています。
当初、鳥越氏は小池氏と接戦という報道があったことから比べると勢いが削がれたということなのでしょうか。

考えられる原因は、文春の記事と先般、報道されたばかりの新潮の記事です。
それからネット上では、鳥越氏が演説ではほとんど話さないとか、候補者の討論会に欠席したなどとも言われていますが、これがそれほど投票行動に大きな影響を与えるとは思えません。
文春の報道は、それ自体が怪しげな内容でした。
鳥越俊太郎氏に対する文春の記事について考える やはり鳥越俊太郎氏を支持する

ネトウヨたちは、「淫行」は18歳未満を対象にした概念ではないなどとあからさまな詭弁を述べていますが、そもそも「淫行」という言葉を文春が用いたのは意図的なものです。
文春が敢えて用いたのはそれを見た人の誤解を植え付けるためのものですし、ネット上で18歳未満の女性に対してよからぬことをしたということが独り歩きすれば文春の目的は達するのですから、このような表現を用いたのは、悪質であり、選挙妨害そのものです。
鳥越氏からは既に女性票が離れていったという報道もありましたから、それが現実であれば効果てきめんだったということになります。

さらに週刊新潮がこの時期に敢えて鳥越俊太郎氏に関する記事を出したということで、この都知事選挙は、極めて低レベルのものとなりました。
鳥越陣営では、刑事告訴すると報じられています。
鳥越氏、週刊新潮にも「選挙妨害」と抗議文」(読売新聞2016年7月27日)
「28日に発売される週刊新潮の記事について、東京都知事選(31日投開票)に立候補している鳥越俊太郎候補(76)の選挙事務所は27日、「事実無根」として、週刊新潮編集部に抗議文を送付したと発表した。」

週刊新潮の記事はこれです。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
「本誌は2003年の夏、彼に繰り返し言い寄られ、拒めなかったと嘆く女子大生本人の証言を録取している。ある事情により、記事化を見送らざるを得なかったが、今回の報道によりその封印は解かれた。鳥越氏の潔白を信じられるかどうかの判断材料のために、13年前の証言を掲載する。」

13年前に記事に出来なかったものが、今回は記事に出来たそうです。やはり見るからに怪しげです。

ところで、この件でもそうですが、釈明しろという声が聞こえてきます。
普通、政治家であれば釈明します。説明責任ということになります。
しかし、鳥越氏は候補者の立場です。
釈明のための時間がある既に当選した政治家と、投票日を目前に控えた候補者では決定的に異なる点です。
選挙期間中に釈明する時間があるのかという問題です。釈明すればするほど、文春や新潮の思う壺、売上が上がります。しかし、そればかりでなく、こういったことに短期間で誤解を解くというのは極めて難しいという現実があります。釈明に対しては、さらに論争がふっかけられます。その結果、この問題に忙殺されることになります。短期間で有権者にネガティブキャンペーンを超えるだけの説明ができるかといえば最初から不可能です。
イメージは作られるものということを忘れてはなりません。その意味でも文春や新潮は悪意なのです。
悪意に対して、どのように対応するのかという問題でもあります。

その典型が痴漢えん罪ですが、性犯罪に係わるものは、被害者とされる女性の証言のみが事実証明を根拠づけるものになりますから、最初からどちらが言っているのが正しいのかという論争にならざるをえませんし、そこに決定打がなければ(あれば最初から論争にはなりません。)グレーの部分ばかりが拡大されていきます。

痴漢事件でも強姦事件でも無罪になった事例は多々ありますが、そのような事件であっても「被害者がかわいそう」という感情が大きく横たわっています。
中には、証拠がないから無罪になっただけだ、被害者の保護に欠けるなどという論者もいますが、それだけで男の方が悪いとしてしまっては問題が残ります。

鳥越氏が泥沼に陥ることは、小池陣営や増田陣営にとっては願ってもいないことでしょう。
いずれにしても、選挙期間中という短期間で克服できる問題ではないという宿命を負ったものです。
その意味では、私は鳥越陣営が釈明しないという選択をしたこと自体は、やむを得ない判断だったと思います。
この点は鳥越氏に対して、釈明をしないというだけで感情的な毛嫌いはしないで欲しいところです。
ましてやこの報道の上っ面な部分だけで毛嫌いなどしないで欲しいです。

そして何よりもこの選択は、極右である小池百合子氏、自民党が担ぐ増田寛也氏らと比べてどちらを選ぶのかという選択です。
三者が全く同じ政策であり、党派的な対立がないという前提に立てば、「私はこの人が好み!」という選択でも全く問題ありませんが、政策も党派的な立場も全く違う候補の中からの選択です。
タカ派であることを言わないで女性であることを強調する小池百合子氏 はちまきはグリーンより日の丸がよく似合う

どっちもどっちということにはなりません。
誰も支持しない=自民党政治の黙認にほかなりません。

鳥越氏を支持して連日、選挙活動をされている方々は、東京から日本を変えたいという思いから日々、尽力されています。
その行動に私は頭が下がります。

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