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恐怖による支配は有効か?

あまり、同意する人は居まい。もちろん、「恐怖」とは何か?「支配」とは何か?どのような場面を想定しているかを定義せねば誤った議論に陥りそうなテーマでもある。

先日、バーで飲んでいたら、となりに年配の女性が居てマスターと話している。

「最近の若い人は平気で「僕(私)は褒められて育つタイプです」と恥ずかしげもなくいうんだけど、信じられない。」と。

今日は仕事において、なんらかの恐怖は規律を与え人々をより働かせるかをちょっとだけ考えてみたい。

Stumbling and Mumblingというイギリスのブログから。

Does fear work?
there is at least some evidence that fines work better than bonuses in stimulating good performance

罰金のほうがボーナスよりもよりよいパフォーマンスをもたらすといういくつかの証拠がある。
タイプや業界にもよるだろうが、罰金や怒られるかもしれないという恐怖は人々をより真面目に働かさせるのは事実だろう。日本の場合は間違えたことをやったら怒られるという社会かもしれないし、それはイギリスでもある。また、より雇用が流動的なイギリスなどではクビになるかもしれないう恐怖心が人々をより真面目に働かせていることは間違いない。

褒めずに軍隊式に厳しくというのはおそらく日本だけでなく英米でもある。そして、そういった厳しい規律によって日本やアメリカ・イギリスはこれだけの発展を遂げたのかもしれない。(ステレオタイプな見方ではそういったものが少なそうなラテン諸国が停滞している理由かもしれない。)

しかし、このブログで筆者が指摘しているように、そのような恐怖が別のインセンティブをもたらしてしまう可能性はあるだろう。怒られないためにノープレイ・ノーエラーを選ぶ人が増えるかもしれない。もしくは、怒られない(クビにされない)ために上司に媚を振る人が増えるかもしれない。

ま、結論から言えば理想的な制度設計とはないし、一般化できるものでもないということが結論だろう。

いずれにしても「恐怖」というのが一定の規律を生むのは事実だろう。

また、プロ野球で言うならば、仰木や権藤のように自由放任でいちいち選手の行動に口出ししない監督は中心選手からは素晴らしい監督のように言われるが、若手やレギュラー当落線上の選手にとっては実は厳しいかもしれない。プロとして成熟した大人として扱われる分、自分で自分を律しないといけない。そして、使えないと判断されれば容赦なくはずされるからだ。

逆に鉄拳制裁でもいとわず私生活にも口出ししてくれるような監督はある意味で楽なのかもしれない。

「褒めて伸ばす」というのもある意味では難しい。褒めるところがなければ褒められないわけだし、相対的にその人の優れていることを褒めてもそれがあるべき標準に達していない可能性も高い。褒めて伸ばすタイプの指導者や上司はそのうちに、何も言わずにその人物を切って捨てるだろう。実は何も言わないタイプややさしく思えるタイプのほうが冷徹であるということはよくある。

そう考えれば、口うるさく怒ってくれる上司のほうがいいかもしれない。

もちろん、育てるということと業績をあげるということとはまだ別の面もあるから一緒にしてしまってはいけないが。。。


wasting time?のブログ↓
ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ

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