記事

鹿児島で脱原発派知事が誕生――川内原発を停止できるか

リンク先を見る

当選確実となり、支持への感謝を述べる三反園訓氏。7月10日、鹿児島市内。(撮影/木野千尋)

参院選と同日に投開票された鹿児島県知事選で、脱原発派の無所属新人、三反園訓氏が初当選した。全国で唯一再稼働した九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)について、選挙中に掲げた「停止して調査、再検証」を実行できるのか注目される。

三反園氏は、「ニュースステーション」政治担当キャスターも務めた元テレビ朝日コメンテーター。再稼働に同意した前現職、伊藤祐一郎氏を8万票以上の大差で制した。当選後、「熊本地震を受けて原発を停止し、活断層も調査すべき。安全性が確保されない原発は動かすべきではない」と述べ、避難計画も不備とし、自然再生エネルギー県の構築を掲げた。

地元の反原発団体幹部が立候補を表明したが、原発停止に加え、原発に関する諸問題を検討する委員会を恒久的に設置するとした政策合意が成立し、告示直前に候補一本化に成功。最大の争点に据えた県政刷新に加え、4月の熊本地震で現実味を帯びた原発事故への不安が追い風となったとみられる。

ただ、この当選を脱原発へのうねりと受け止めるのは早計だ。

選挙戦では、元県議会議長や元自民党県議などが陣営を固め、「保守系無所属」を強調。陣営は「反原発派の支援で勢いに乗った」と認めるが、三反園氏は保守派に配慮し、演説では脱原発政策にはほぼ触れず、当選後も九電への一時停止要請の時期を明言しなかった。ある自民党県連関係者は「地震を受けての調査は理解するが、廃炉とは別の話だ」とにべもない。

野党系県議は「『4選阻止』の反伊藤派が勝っただけ。原発推進派が圧倒する県議会や県職員を相手に、脱原発政策を実行できるのか」と懸念。反原発派の一人も「再稼働反対の泉田裕彦・新潟県知事のような信念を感じない。公約を破れば民意を敵に回すことになる」。川内原発が定期点検のため停止する今秋に最初の正念場を迎えそうだ。

(木野千尋・フリー記者、7月15日号)

あわせて読みたい

「川内原発」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    維新が森ゆうこ議員の懲罰を要求

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  2. 2

    中年男性とJK密会描く漫画が物議

    BLOGOS しらべる部

  3. 3

    元セガ社長の暴露に「ムカつく」

    fujipon

  4. 4

    現金にこだわるサイゼ社長に呆れ

    永江一石

  5. 5

    安倍首相だけを批判する朝日の罪

    木走正水(きばしりまさみず)

  6. 6

    韓国国民はGSOMIAを理解せず?

    AbemaTIMES

  7. 7

    昭和女性描く漫画 閉塞感に愕然

    紙屋高雪

  8. 8

    現代人にADHD的なミスが多い理由

    BLOGOS しらべる部

  9. 9

    ヤフーLINE統合 Pay事業続けるか

    AbemaTIMES

  10. 10

    スタバのモバイル注文は「残念」

    内藤忍

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。