陰謀論が好きな人ってのは多い。
アメリカってのはユダヤ人が・・・とか、フリーメイソンが・・とか、ウォール街が・・・とか、軍事産業が・・・とか。ろっくふぇらーが・・。支配しているんだ!とか言って・・・。
ま、そのほかにもいろんな陰謀論を掲げる人がたくさんいる。
ま、そのすべてが外れているわけじゃないだろう。いろんな勢力がいろんな陰謀を張り巡らせて、政治に働きかけて自分達の利益を実現しようとしているのが世の中だというのも事実だろう。
しかし、アメリカや中国などの外国政府が一枚岩で(もしくはある一定の勢力の強い影響下にあって)陰謀を張り巡らせて日本を陥れようとしている。日本を利用しようとしているという主張ばかりするのは何か的外れだと僕は思っている。
まず、政府というのは様々な圧力団体・利益団体の影響下にある。中国のような一党独裁政権でも党内にはいろんな派閥があるだろうし、それぞれを支持する勢力があるだろう。
なのに、なぜある「政府」が一枚岩になって活動できるというのだろうか?
ある利益団体Xに有利なことは別な利益団体Yにとっては不利になることも多いはずで、ひとつの利益団体や勢力が意図を持って国家を動かし続けることが出来るというのはとんでもない勘違いだと思う。
国民の意思を大きく逸脱した行為を行うのは容易ではない。
わかりやすいとこだと、オバマは明らかに労働組合などの影響を受けた政策をやっていたが、国民の怒りの声に負けて親ビジネス路線に舵を切らざるをえなくなってきている。
陰謀論が好きな人はどう説明するんだろう?過激なサヨク団体の影響下にあったオバマが今度はロックフェラーの影響下に移ったとでも言うのか?笑
もちろん、独裁政権だって国民の声を無視できないことは歴史が証明しているし今の北アフリカの有様を見ればよくわかるだろう。
また陰謀論を語る人の中には「オレは内部の事情に詳しい」かのように語る人が多い。しかし、そんな政府内部の情報が(まして外国政府の!)一般人の目につくところに出てくるだろうか?そんなものは“その”程度の情報であり、その程度の情報に基づいた陰謀であれば普通に考えればうまくいかないだろう。
とにかく、陰謀論で物事を語るのは止めにしたほうがいい。それは思考停止に近いと思う。世の中はもっと複雑だ。それよりも目の前の事実に対してもっと全うに論理的に物事を多角的に分析することが必要だろう。
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ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ
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- 2011年08月11日 05:30