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【都知事選】「子どもたちを取り巻く環境は思っていた以上に厳しい」鳥越候補が保育園を視察

 

鳥越俊太郎都知事選候補は20日、世田谷区内の「つくし保育園」を視察し、谷本竜介園長ら保育士の方々や同園に子どもを預けている保護者の方々と意見交換した。

 「つくし保育園」は、病院の院内保育園として発足し、2003年に世田谷区や地域の方々の協力を得て設置された認可外保育園。国や都からの補助はなく、世田谷区が単独事業として補助する「保育室」として運営されている。保育対象は0~2歳までで、31人の定員は現在満員だという。

 鳥越候補が視察の中で会話した、保育士を目指して勉強中という28歳の男性は、1人を抱っこし、横から別の子に泣きつかれ、後ろにも1人という、3人の子ども面倒を見ていた。鳥越候補がその男性に給料を聞いたところ、「手取りで13万円」とのこと。

鳥越候補が意見を聞く

 ジャーナリストである鳥越候補はこうした現状について、谷本園長や福西三恵子前園長、世田谷区保育室連絡協議会の倉科美智恵代表と上田文子同事務局長に問いかけた。すると、「現状では経験のある保育士でも月給20万円程度にしかならない」「保育料が決まっている中で保育士の給料を上げるには補助金を上げてもらうほかない」「限られた予算で保育士を増やそうとすると1人当たりの給料を引き下げざるを得ない」「また、美濃部都政時代には『保育室』にも都の補助があったが、石原都政時代に打ち切られた」などが告げられた。谷本園長らの「一生懸命働いてくれているのに本当に心苦しい。熱意だけでやっているような状況」などの声に、鳥越候補はあらためて保育士の置かれている厳しい状況を再確認したようだった。

 一方、子どもを預けているお母さん方から、「保育園探しは、生まれてからでは遅い」という保育所探しには相当な苦労を強いられる実情を聞き、鳥越候補が「世田谷区は他のところより恵まれていると聞くが?」と水を向けると「子育てをしやすいとは思うが、むしろ激戦区。保育園を増やしてもらっても足りていないのでは」と、まだまだ不十分な現状を知らされた。

鳥越候補者

 視察後、記者団の取材に応じた鳥越候補は、「今日、保育園を見て、子どもたちを取り巻いている環境は僕が思っていた以上に厳しいというのが実感」と語り、「財源の問題はあるかもしれないが、こういうところを解決していかないと、待機児童問題は一歩も前に進まない。昨日、東京都では8500人近い待機児童がいるとの発表があったが、潜在的にはもっと多くのお母さん方がいらっしゃるのでは。そういう人たちの声を、何はさておき最初に聞くべきだと思う。今日は非常に参考になったし、勉強になった」と述べ、都知事になった際には率先して取り組む考えを示した。

 これに関連して記者団から、小池百合子候補は子ども一人当たりの面積要件を緩和して対応する考えを示していることについて見解を問われ、「規制緩和というと聞こえはいいが、規制緩和によって狭いところにたくさんの子どもが詰め込まれて事故が起きたりしたら問題だ。保育所は、第1に『安全に子どもを預けられる』ということを満たさなければ、いたずらに規制緩和と言っていいということにはならない」と、保育の質を落とすような対応には否定的な考えを示した。

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