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選挙は続くよ

 さて参院選が終わったと思いきや次は東京都知事選が告示され、今月も選挙絡みの報道は多そうですが、結果はどうなるでしょうか。なかなか候補者を正式に立ててこなかった民進党も、毎度のことながら共産党候補が与党系への対抗馬になってしまうことだけは避けたいのか、今回もまた最後の最後で鳥越俊太郎氏を担ぎ上げてきました。党の性格によく合致したキワモノといった感じですが、これを受けて宇都宮健児氏は立候補を取り下げることに、共産党はあくまで社民党化を目指すようです。

 一方で与党系の候補者としては党が擁立する増田寛也氏と立候補を強行した小池百合子氏が並び立つ形となり、「保守分裂」などと書き立てられることもあるわけです。ただ前回の選挙でも、自民党の本来の候補は舛添であったにも関わらず、安倍晋三の取り巻きの中には公然と田母神を応援する人も出るなど、与党どころか首相に近しい人の間でも「分裂」していたことは、覚えている人も多いのではないでしょうか。前回の田母神枠が小池百合子だと考えれば、与党筋に関しては前回選挙時点と構図はあまり変わらないとも言えます。

 さて野党側は前回選挙で舛添に次ぐ票を獲得していた宇都宮健児が辞退してしまったわけです。民進党の軍門に降るという共産党の方針が大きく影響しているものと思われますが、結果はどうなるのやら。ネット世論を見ると、前回選挙でレイシスト層は専ら舛添を攻撃し、民主党支持者は宇都宮を誹謗していたものですが、今回選挙においてレイシストの攻撃の矛先は舛添的ポジションであろう増田ではなく、細川ポジションの鳥越の方に向かっているように見えます。まぁ、真の多数派である無党派層がどこに入れるのかには、あまり影響がないのかも知れませんけれど。

 順番が逆になりましたが、参院選の結果はどう見るべきでしょう。改選の対象となった2010年を基準に増減を見るのか、それとも前回選挙である2013年を基準に判断するのかで、印象が変わるところも多いような気がしますね。たとえば共産党で言いますと、民主党に大敗を喫した2010年選挙に比べれば今回選挙は健闘したと見えなくもない反面、勢力を盛り返した2013年に比べれば後退と目されるべきです。他の党も概ね「考え方次第」みたいなところがあって、都合の良い尺度で「しかるべく成果を出した」と党首が自己弁護に走るのか、それとも「望み通りの結果を得られなかった」と自省するのかで、トップの資質がうかがわれるように思います。

参院選、「野党に魅力なかった」71% 朝日世論調査(朝日新聞)

 参院選の結果を受けて、朝日新聞社は11、12日、全国世論調査(電話)を実施した。自民、公明の与党の議席が改選121議席の過半数を大きく上回った理由を尋ねると、「安倍首相の政策が評価されたから」は15%で、「野党に魅力がなかったから」が71%に及んだ。

 なお世論調査によると、上記引用の通り「安倍首相の政策が評価されたから」ではなく、「野党に魅力がなかったから」と考えている人が圧倒的に多いことが分かります。確かに野党筋の主張は「アベ政権否定が第一」みたいなところがあって、安倍内閣時代の肯定的な変化も否定的な部分も盲目的にダメ出しするばかり、日本の戦後政治70年の中で今ほど野党側の主張に説得力が乏しい時代はなかったのではないかな、と私などは感じるわけです。与党、と言いますか自民党の政治家もダメになった部分はありそうですが、それ以上に急激なペースで非自民党の政治家が劣化しているのではないでしょうかね。有権者に伝わったのは、彼らがとにかく安倍晋三を嫌っているということばかりで(それでも民進党にとっては地方議会で連立与党を組むパートナーのはずですが)、それ以外の主張はあまりにも希薄だったのではないかと。

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