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米国、年内に完全雇用達成 利上げには不十分との見方大勢

[サンフランシスコ 8日 ロイター] - 米国の雇用者数は過去6カ月間、年末までに完全雇用を達成するに十分な水準で増加し続けてきたが、これだけでは連邦準備理事会(FRB)は利上げに踏み切らない公算が大きいとの見方が大勢となっている。

労働省が8日に発表した6月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が28万7000人増となり、これにより過去6カ月間の毎月の平均増加数は17万2000人となった。

シカゴ地区連銀の調査チームは4月、FRBが目指す完全雇用達成にはあと約100万人の雇用が必要との試算を発表。同チームは人口増に対応するために雇用者数は毎月5万人増加する必要があるとしており、過去6カ月間の毎月の平均増加数はこれを大きく上回っていることから、12月までに完全雇用は達成できる見込みだ。

ただFRB当局者はこれまでも英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けた先行き不透明感の高まりを踏まえ、当面は政策を据え置くとの姿勢を示している。

FRBのタルーロ理事は今週、世界が英国のEU離脱決定の影響を消化する中で慎重なアプローチはとりわけ正当化されるとし、インフレ率が持続的に目標とする2%に向かうとの明確な証拠が得られるまで利上げは必要ないとの認識を表明。インフレ率が低水準で推移していることに加え、インフレ期待が低下している兆しも出ていることで、政策担当者は様子見姿勢を強めている。

実際、インフレ期待はこのところ低下。普通国債とインフレ指数連動債(TIPS)の利回り格差で予想物価の指標の1つである5年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は今週に入り1.45%と、4月29日につけた直近の最高水準である1.8%から低下している。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は今週、「インフレ率が上昇することを期待している」としながらも、「賃金の上昇を伴わない物価上昇は望まない」と指摘。6月の雇用統計では時間当たり賃金の伸びは前月比0.02ドル(0.1%)にとどまり、物価面での明るい材料とはならなかった。

市場でも利上げ観測は後退。今回の好調な雇用統計を受けても、金利先物の水準は来年6月までに1回でも利上げが実施される可能性は50%以下であることを示す水準となっている。

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