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つくばで23日間勾留の末釈放――サミット批判逆に噴出か

G7茨城・つくば科学技術大臣会合(つくばサミット)への抗議行動で、茨城県警つくば中央署などが、5月24日に茨城県つくば市在住の男性(43歳)を建造物侵入の容疑で逮捕した件で(本誌6月3日号既報)、県警は6月14日に男性を処分保留で釈放した。

男性は逮捕後、つくば中央署から約40キロ離れた水戸署に移送という異例の扱いで、2回の勾留延長で計23日間も勾留。5月26・27日のG7首脳会議(伊勢志摩サミット)を控え、男性に伊勢志摩で抗議行動をさせないための「予防拘禁」のための逮捕かとも疑われる。

男性の釈放前の8日に、水戸簡裁(長坂和仁裁判長)で開かれた勾留理由開示裁判で、弁護士は「(抗議行動をした)つくば国際会議場に入館するにあたり、一切制止を受けていない。男性がしたアピール行為(G7各国大使館員に向けて「UNWELCOME G7」のプラカードを掲げた)が政治的意思表明たる表現行為であることは自明であり、法秩序全体の見地から許容されることは至極当然。『正当な理由』が存在し、建造物侵入の構成要件を満たすものではない」と男性の釈放を訴えた。

その上で弁護士は、勾留延長を「犯罪捜査の目的ではなく警備警察活動としてなされる情報収集と言うべきもの」と批判。男性は法廷で「(茨城県出身の農民運動家の)山口武秀と同じ水戸署に入れられ大変感激している」と述べた上で「抗議行動を一人でやれば捕まるけど、数百人でやれば逮捕されることはなかった」と述べた。

市民の間には「サミットに税金を投入するより、市内の街灯整備や保育施設の充実が先」と、サミット開催自体への批判が少なからずあった。今回の逮捕でサミット批判が改めて噴出する可能性がある。一連の県警の対応を「放置しておけば穏便に終わったものを、わざわざ『寝た子を起こした』も同然」(地元記者)と、疑問視する声も出ている。

(笠原文也・ジャーナリスト、6月24日号)

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