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英不動産ファンドで解約停止相次ぐ、EU離脱決定で市況悪化懸念

[ロンドン 5日 ロイター] - 英国の商業用不動産ファンドが、過去24時間に相次いで解約を停止した。市場では同セクターや関連銘柄への売りが膨らむなど、不動産価格下落への警戒感が強まっており、欧州連合(EU)離脱決定を受けた市況悪化の兆しが出ている。

英保険大手アヴィヴァ<AV.L>傘下のアヴィヴァ・インベスターズは5日、総額18億ポンドの規模を持つ不動産投資信託(REIT)の解約を停止。同日午後には英生保プルーデンシャル<PRU.L>傘下M&Gインベストメンツが運用する44億ポンド規模のプロパティー・ポートフォリオも解約を停止した。

前日には英保険大手スタンダード・ライフ<SL.L>傘下のスタンダード・ライフ・インベストメンツが規模29億ポンドの不動産ファンドの解約を停止しており、規模は3ファンドで100億ポンド近くに上る。これは英国のオープンエンド型商業用不動産ファンド全体の350億ポンド(460億ドル)のうち、約3分の1に相当する。

イングランド銀行(英中央銀行)は英国のEU離脱の是非を問う国民投票前に、離脱が決まれば国内商業不動産部門がリスクにさらされる恐れがあり、特にオープンエンド型の不動産投資信託のリスクが高いと警告していた。

オープンエンド型ファンドは通常、解約に備え潤沢な資金を保有しているが、最悪のシナリオの下では不動産相場が下落するなかで保有資産の売却を余儀なくされる恐れがある。解約停止はこれを回避するための措置だ。

金融行為監督機構(FCO)のアンドリュー・ベイリー氏は、オープンエンド型ファンドの構造を精査する必要があるとし、流動性のミスマッチへの対応が必要になるとの考えを示した。問題はオープンエンド型に限られており、金融システム全体で流動性ひっ迫の兆候は出ていないとの認識を示したものだ。

この他、業界大手リーガル・アンド・ゼネラル<LGEN.L>傘下のヘンダーソン・グローバル・インベスターズやアバディーン・アセット・マネジメント<ADN.L>などは、市場の実勢を正確に反映するため資産の評価切り下げなどを行なったとしているが、解約停止には至っていない。

商業用不動産は企業が銀行から融資を受ける際の担保とするケースが多く、市況悪化は金融システムに広範な影響を及ぼす。

市場で警戒が強まる中、この日はREIT、住宅建設、資産運用、保険、銀行など幅広いセクターに売りが膨らんだ。

銀行大手では、商業用不動産へのエクスポージャーの大きいロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)<RBS.L>、ロイズ・バンキング・グループ<LLOY.L>などが売り込まれた。

2015年末時点での英商業用不動産へのエクスポージャーは、RBSが約252億4000万ポンド、ロイズが約127億ポンド、バークレイズ<BARC.L>が約116億ポンドとなっている。

※英文参照番号[nL1N19R06E](契約の内容によっては英文がご覧いただけない場合もあります)

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