- 2016年07月05日 07:00
40代の元ワーキングママがインターンをして感じた「復職時に乗り越えたい3つのこと」
1/2「育児のために1度仕事から離れたけれど、もう1度やってみたい──」「自分がこれまで培った経験で人の役に立ったり、社会とかかわったりできないだろうか?」
フルタイムで働いていた前の職場を離れて6年。その間に第二子を妊娠・出産し、不定期の在宅ワークを2年経て、現在に至ります。末の子が幼稚園に入り、少しずつ自分の時間がとれるようになってきた今、「子どもが成長した後の自分はどうしているんだろう?」と将来を考えるようになりました。
そんな折に、サイボウズが実施する「キャリアママインターン」に参加することになり、約1か月間、サイボウズのオフィスで社員に交じって職業体験をしました。40代でのインターンシップは、葛藤あり、笑いあり、そして気付きありの毎日でした。
復職活動をするにあたり、私には3つの気がかりがありました。「自分への不安」「仕事への思い」「家庭のこと」でした。この3つをどう乗り越えようとしたのか? トライ&エラーの過程をインターンの少し前、復職を考え出したころからふりかえってみます。
離職後に始めた在宅ワークで手にした初任給1万円、仕事で役立てた喜び
まずは1つめの気がかり、「自分」との折り合いについて。
ブランク4年目で、次女が2歳を過ぎたころ、今までのキャリアを生かした仕事ができないかと漠然と考えはじめました。しかし、なかなか一歩が出ませんでした。
前職を離職した時、育児で時間制約があったわたしは、同僚と同じようには働けず職場に役に立てなかったのではという脱落感があり、新たな働き方がイメージできなかったのです。当時の私自身の稼働条件は夜間2〜3時間のみ。40代という年齢、ブランク、子どもあり…あきらめに近い思いもありました。
そんな中、偶然に知った「元キャリア女性の人材紹介会社」。そこには専門分野で週3日、時短、在宅などがありました。クラウドソーシングで仕事のマッチングを図るサイトも見つけ、今の時代、さまざまな働き方があることを知りました。
稼働条件に合うものを探し、案件が発生した時だけ対応する在宅ワークを始めました。離職以来4年ぶりの仕事の初任給は1万円。1万円札を手にした時、うれしくて感動で震えたことを覚えています。かつて脱落し、ブランクのある自分でも、仕事で役に立てたからです。
仕事をする喜びを得られたこと。そのために、年齢や境遇にあきらめずに動いてみたら、つながる先が見つかったことは大きな発見でした。「行動すれば、道は開ける」──。こんな当たり前の気付きが、今回のサイボウズでのキャリアママインターン参加を導いてくれたのだと思います。
ブランクのあるわたしが職場に行ってみたら──
次に「仕事」への思い。このブランクで、果たして仕事で通用するのだろうか? 。それはインターン初日からありました。
初日、6年ぶりにオフィスに入ると「仕事、ちゃんとできるかな……」という思いが立ち込めてきました。自分のスキルも錆びているだろうし、新しい仕事にどこまで順応できるか。心配だらけのスタートでした。
約15日という短期間のインターンシップでの私の仕事は、いまみなさんがお読みになっているこの記事を作ることでした。企画を立て、取材をして、記事を作るというのが一連のプロセスです。
始めてみて思ったのは、意外にも「楽しい」ということでした。前職ではクライアントのコミュニケーション戦略立案の仕事をしており、インターンシップで担当している記事制作とはテーマは違うものの、「企画を立て、取材する」といったところは感覚として分かる部分があって、もっとやってみたいと思ったのです。そのころは出社が楽しみで、朝の4時30分に目が覚めてしまったりしました。
インターンシップ中、ほかのインターンのみなさんにも話を聞いてみました
仕事の一環で、同じインターンに来ているママのみなさんへのインタビューを担当しました。過去の仕事の経験から、失敗した時のダメージも知っている分、やる前は緊張もしましたが、いざ始めてみると……
意外なことが起こったんです。
相手の話を聞きながら「時間配分を確認しよう」「次はこういう流れで聞いてみよう」など、頭の中にどんどん段取りが浮かんでくるのです。
「かつての経験は、眠っていただけで自分の中にまだ息づいている」
仕事に向き合った時、自然に仕事に対する身構えができたことは発見でした。自分のやれそうなことに挑戦してみることは、「できるかも」という自信を得ることにつながるのだと思います。
仕事の成果は自分だけで判断するものではありませんが、成果に向けて一歩でも前に進めることはできます。そのために「やってみる・何か1つでも自信をもつ」。これこそがとても大切だと感じました。
画像を見るサイボウズ式編集会議の様子です。この記事が公開されるまでに、企画のブラッシュアップやフィードバックを何度も実施しました
私のインターンは、家族にとってもインターン活動だった
最後に家庭のことです。
インターンを始めると、家事・育児とのバランスをどう取るかが大きな関心ごとになりました。日中家にいた時と外で仕事をしている時では、当然すべきことや時間割は変わってきます。
インターン事前のワークショップ(株式会社 Waris 実施)で教わったのは、「1日の中で、自分がいつ、何をしているのかを知る」→「優先順位を考えて、減らす分担するなど対応を考える」というステップです。こんなフォーマットを使って考えました。
画像を見る株式会社Warisの事前ワークショップ、キャリアカウンセラー島谷氏による
これをもとに家族に相談した結果、朝洗濯物を干すのは夫に、洗濯物を取り込むのは長女に、植木鉢に水やりをするのは次女に託すことになりました。始めの数回は「やろうやろう」というノリでそれぞれ進めていましたが、次第に抜けが目立つようになり……。
落とし穴がありました。
わたしが前職時代に洗濯物を干す担当だった夫。最初は「久しぶりにやっていたら、だんだん思い出してきた」と言いながら淡々とこなしていました。しかし今、夫は激務で、早朝出勤や朝から家で仕事……。これが連日続き、遅い出社時はギリギリまで寝ている生活です。
「仕事の時間に間に合うかな? 疲れているのに手伝ってもらっていいのかな?」
託したはずなのに、こんな心配ばかりが浮かんでくるのです。そして時間が迫るとイライラしてしまったり、休みでいつまでも寝ている夫に「私ばっかり、家のこと」と感情をぶつけてしまいそうになったり。これは前職時によく経験したストレスといっしょでした。
これをうまくコントロールすることが、復職のカギだと直感しました。わたしは復職したいけど、家族に過度な負担はかけたくない。どこまでが許されるバランスなのか?
こんな時、まずわたしは、イライラを10秒こらえます…この10秒で不思議とイライラが軽減します。そして、相手を理解しようとします。夫が生活を変えていこうと思っているのは分かっているし、私のインターンを応援してくれてもいる。「自分だけで調整しきれない事案が大量にある中で、頑張っているんだ」と。
相手の理解が進むと。「一日ぐらい干し忘れたってどうってことない」と割り切れるようになりました(くしゃくしゃになると困る服だけササッと対応しなくては、ですが)。
インターンを始めたら、家族も新たな生活に挑戦することになりました。「わたしが働くこと」は「家族みんなのこと」です。一番いいバランスの取り方は何なのか。今もなお模索は続いています。



