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司法書士の権限拡大は「開かれた司法」が目的ではない 既に認定司法書士制度の役割を終えた以上、速やかに廃止されるべきもの

先般、最高裁において認定司法書士の代理権の範囲についての判断が下り、司法書士会側の主張は排斥されました。
認定司法書士の代理権の範囲について最高裁が終止符を打つ しかし、弊害はこれではなくならい 司法「改革」の弊害のつけ

 ところがこの判断が時代に逆行するという批判が出されています。
弁護士に代わって司法書士が行える債務整理の…
「今後、140万円超の個別債権については、司法書士が担当できなくなり、その業務範囲は狭まりそうだ。法律業務の分業化という考え方が一般的になっている今日、“時代に逆行する”判断ではなかろうか。

 司法の敷居を低くし、国民に身近になるよう工夫された2000年からの司法制度改革。02年に司法書士法が改正され、取り扱う額が140万円以下であれば、司法書士も簡易裁判所の民事裁判や債務整理ができるようになったのもその一つだった。」
 全くのデタラメです。司法審意見書(2001年6月)には次のように記載されています。
「弁護士と隣接法律専門職種との関係については、弁護士人口の大幅な増加と諸般の弁護士改革が現実化する将来において、各隣接法律専門職種の制度の趣旨や意義、及び利用者の利便とその権利保護の要請等を踏まえ、法的サービスの担い手の在り方を改めて総合的に検討する必要がある。しかしながら、国民の権利擁護に不十分な現状を直ちに解消する必要性にかんがみ、利用者の視点から、当面の法的需要を充足させるための措置を講じる必要がある。」
 将来的に法科大学院制度のもと弁護士人口は大激増させるから、それまでに少々の時間を要することから手っ取り早く、既存の司法書士制度を利用した、という意味合いに過ぎません。

 この司法審意見書はもともとの法曹需要の見込みなどについて全く見当違いの分析をしている点で致命的な欠陥があるのですが、少なくとも司法書士の権限拡大が本丸として位置付けていないことは明確です。

 今時、法曹需要が当初の見込みほどなかったことも明らかになり、弁護士が普通に少額事件を扱っていることからも、既に認定司法書士制度の役割は終えたというべきものです。

 従って、既存の認定司法書士についてはともかく、速やかに認定制度は廃止されるべきものです。

 司法書士は、これまで少額事件を弁護士が扱ってこなかったなどと主張しているようですが、司法書士が関与しているのは結局は債務整理ばかりであったり、それが下火になると最近では交通事故にも関与しているようですが、少々、問題のありそうなものです。一例です。

 「ジェネシスグループ」
 全国展開をする司法書士法人グループですが、弁護士は1人のみです。
http://genesis-group.jp/service/kotsujiko/
 金額交渉も司法書士が取り扱ったら問題のあるものばかりが並んでいます。
リンク先を見る

 上記批判では、このようにも述べています。
同改革は、司法の閉鎖的な体質や、当時度重なった法曹界内部の不祥事で損なわれた信頼の回復が目的だった。
 法曹界内部の不祥事って一体、何ですか? その具体的な不祥事が思い当たらないのですが。

 今時の司法改革は構造改革路線に位置付けられているのは明白だと思うのですが、こういった誹謗・中傷は司法書士業界にとってマイナスでしかありません。

 最後ですが、私のところにこのようなコメントが寄せられました。

 司法書士だそうです。本名を名乗らず、このようなコメントを送りつけてくるとは地に落ちたというべきでしょう。
名前:司法書士
タイトル:お前は、傲慢で無能なだけ。権限にしがみついてるのは弁護士の方。
弁護士の傲慢さにはヘドがでるよ。お前は、たいして優秀じゃない。あまり偉そうにするんじゃない。ムカつく。高い銭だけとって、録に仕事しなかったからだろ。

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