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部活顧問の先生の負担を減らす「総合型地域スポーツクラブ」 - 岸 裕司 (秋津コミュニティ顧問)

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岸 裕司 (秋津コミュニティ顧問)

学校週五日制――民間では週休二日制というんだけどね――の現在、公立学校の休校日は年間日数365日の45%にも相当する約160日間にも及ぶことは前回書きました。

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秋津で2001年に発足の習志野ベイサイドスポーツクラブ(NBS)の毎年開催のスポーツ祭りの旗

 で、部活の顧問の先生の休日試合の引率や朝練習から放課後の指導時間が長いことの負担が話題になっています。

 2014年に公表されたOECD参加国の国際調査では、日本の中学の先生の部活の指導時間は週平均7.7時間と参加国平均の3倍を上回って最長なんです。

 そこで文部科学省は、6月上旬に中学と高校の部活動について、休養日を設けるよう学校に求める案をまとめ、来年度にもガイドラインをつくり、休養日がどれくらい必要なのかなどの基準を初めて示す方針を発表しました。

 顧問の先生の負担を軽くし、子どもの健康を保つため、過剰な活動を適正化するのがねらいです。

 「そりゃぁ、そうだよね」と思うと同時に「遅きに失した」とも思います。

 だって、「部活命」の先生は、家庭をかえりみず、ついには離婚、なんてはなしをときどき耳にしますから。

部活は本来「学校教育外活動」

 で、部活はそもそも学校教育外の課外活動なんです。意外と知られていないんですが。

 だから、先生は休日などは出なくても本来はよいのです。

 その根拠は、現行の中学校の学習指導要領の総則にこのように記されているからです。

 「生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること」(注:抜粋、高校も同じ文言があります)。

 つまり、わかりやすくいえば「部活動は生徒の自主的、自発的な参加により行われる教育課程外」、すなわち「学校教育外活動」ということなんです。

でもいっぽうで、2013年の文部科学省「運動部活動の在り方に関する調査研究協力者会議」の報告書「運動部活動の在り方に関する調査研究報告書~一人一人の生徒が輝く運動部活動を目指して~」では、「運動部活動の学校教育における位置付け、意義、役割等について」で、このようにいっています。

 「運動部活動は学校教育の一環として行われるものです。現行の学習指導要領では、部活動について、学校教育の中で果たす意義や役割を踏まえ、『学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意する』ことについて明確に示しています」とね。

 以前からのこのような解釈により、「先生の義務」のように部活が休日でも指導されてきたのでしょう。

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NBSの元気な女子サッカー

先生の部活指導手当は安価すぎ

 しかも、同報告書では「指導に当たる教員への部活動指導手当等の処遇の充実」のところで、「現在、公立学校で教員が職務として部活動の指導に当たった場合には下記の手当が支給されています」と、お手当の金額も明示しています。

 「①部活動指導手当 一般的に、土・日曜日等(勤務を要しない日)に4時間程度、部活動指導業務に従事した場合に支給されます。国の義務教育費国庫負担金上は日額2,400円(4時間程度業務に従事)で算定されています」とね。

 また休日手当も以下です。

 「②対外運動競技等引率指導手当 一般的に対外運動競技等において児童又は生徒を引率して行う指導業務で、宿泊を伴うもの又は土・日曜日等に行うもの(8時間程度業務に従事)について支給されます。国の義務教育費国庫負担金上は、日額3,400円(8時間程度業務に従事)で算定されています」とね。

 これまた安価でビックリ!

 1時間425円(上記の②)と600円(同①)の手当てなんて、高校生のバイト料より安いんですからね!

 民間人の私は、この常識外れにただただ驚くばかりです。

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