記事

個人の問題であり、システムの問題ではない

先ほど、受験生の方の東京大学についてのご質問に、脳なんでも相談室でお答えした http://lineblog.me/mogikenichiro/archives/4289551.html … のですが、最近、私があまり学校とかシステムのことを言わなくなったのは、結局は個人の問題だと思うからです。

どんなに良い学校、システムをつくっても、その中で学ぶ人が、どれくらい独創的なものを生み出せるかとは、あまり関係がない。結局は個人の問題であって、それ以上でも、それ以下でもない。そのような気がします。

私は、結局、いわゆる偏差値エリートには全く興味がなくて(これは東浩紀さんとも繰り返しお話したことですが)、独創的な個人にしか興味がない。養老孟司さんには興味があっても、理三ー>医学部には興味がないということです。

ジェームス・ワトソンの『二重らせん』を読むと、興味深いフレーズが出てきて、ケンブリッジに来て最初に学ぶべきことはほとんどが凡人だということだ、と言っているのですが、まさにそうで、学校というシステムがあっても独創の天才がそう生まれるわけではない。

ケンブリッジには、たまたま、ニュートンやヴィトゲンシュタインのような天才がいましたが、ケンブリッジにいる人がみなそうなるわけではない。むしろ殆どは凡人です。東大も同じで、殆どは凡人だが、時々天才が出る。

結局、独創の天才がどう生まれるかは、学校単位で考えてもしょうがないということで、一人ひとりが何に出会い、何を感動し、狂気と正気の縁で何をしたか、という個別の問題なので、そのようなかたちで考えるしかない、ということだと思います。

東大に行く人のほとんどは凡人である、という命題は、世界のどの大学にも当てはまるのでしょう。ただ、何を価値があると感じているかという風土はあって、ケンブリッジに、ニュートンやヴィトゲンシュタインこそが価値の基準だという常識があったことは、事実だと思います。

東大に行く人のかなりの部分が、今日の質問者にあったように、日本国内のポジション争いに興味があるというのは悲しい事実で、東大生の基準が、天才的成果にはない、という縮み思考は、問題だとは相変わらず思っています。でもまあ、仕方がないことです。

あわせて読みたい

「学校教育」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    男性パートナーの得意な家事「皿洗い」に女性は不満?意識のギャップを防ぐカギは【9月19日は育休を考える日】

    ふかぼりメメント

    09月18日 08:50

  2. 2

    なぜ不祥事を起こした議員の「除名」に極めて慎重なのか

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    09月19日 08:21

  3. 3

    鈴木宗男氏が、枝野代表の総裁選への指摘に苦言「論外」

    鈴木宗男

    09月19日 10:53

  4. 4

    「FIREブーム」は昭和バブル期のフリーターブームに似ている

    内藤忍

    09月18日 14:15

  5. 5

    自民OB・舛添要一氏「岸田文雄総裁なら“疑似政権交代”のような雰囲気出せる」

    NEWSポストセブン

    09月19日 11:56

  6. 6

    堀江貴文「コロナ禍に資格の勉強を始める人が見落としている根本的な間違い」

    PRESIDENT Online

    09月18日 14:24

  7. 7

    4候補のコロナ対策 立憲民主党含めて 具体策、実効性は乏しい

    中村ゆきつぐ

    09月19日 11:52

  8. 8

    アンタタッチャブル「共演NG説」あった松本人志との共演急増のワケ

    NEWSポストセブン

    09月19日 09:23

  9. 9

    SNSで敢えて「時差投稿です」と言い訳 背景に日本社会の同調圧力の強さ

    内藤忍

    09月19日 13:00

  10. 10

    先進国唯一の異常事態 「安値思考」から抜け出せない日本 - 渡辺 努 (東京大学大学院経済学研究科教授)

    WEDGE Infinity

    09月18日 10:45

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。