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仏上院が労働法改定案可決/学生・労組 20万人抗議/35時間制撤廃し、さらに改悪

 【パリ=島崎桂】フランス上院(定数348)は28日、全国的な抗議行動が続く労働法改定案、通称「エルコムリ法案」を賛成多数で可決しました。この日も7労組・団体の呼び掛けによるデモやストが全土でおこなわれ約20万人が参加。法案の即時撤回を求める全国行動は3月以来11度目で、国民の怒りが強まっています。

 同法案は、解雇規制の緩和や賃金・労働時間に関わる雇用者の裁量拡大を狙うもの。上院で過半数を持つ野党・共和党は▽週35時間労働制の撤廃▽若年労働者保護の弱体化▽不当解雇時の補償金の上限設定―などの修正案を提出し、可決しました。

 元の法案に比べ、さらに労働者保護を弱める修正案に対し、採決では仏共産党や緑の党に加え、法案提出者である与党・社会党も反対に回りましたが、賛成185、反対156で可決しました。

 これまでのデモで、一部の群衆による近隣商店などの破壊行為が続いたことから、当局は治安部隊の大幅な増員を行い警戒にあたりました。

 パリでは、約5万5000人のデモ参加者が「私たちの人生は、財界の利益よりも価値がある」「MEDEF(フランス経団連)に法律は作らせない」などの横断幕を手に、法案撤回を要求。「(パリ連続テロ後に発令した)緊急事態宣言にも警察国家にも、私たちのデモを止めさせない」と唱和しました。

 同法案は7月5日から下院での第2回審議に入る予定です。バルス仏首相は第1回下院審議の中、賛成多数が見込めないことから憲法の規定を行使し、採決なしで法案を強行採択。2回目の採決でも同様の措置を取る姿勢を示しています。

 労組や学生団体は既に、7月5日の新たな抗議行動を呼び掛けています。

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