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生活と原子力01健康と放射線量のもともとの関係

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福島原発が今後どう状態になるにせよ、漏れ出したセシウムやストロンチュームの半減期が30年ですから、残念ながら関東・東北に住む人にとって、これから長い間、生活の中に放射線というやっかいなものが入ってきます。

またその他の地方でも今後、地震もありますし、原発は運転されているので、「原子力と放射線」について今までのように「遠いところのもの」ではなく、自分のものとしてとらえ、あるいは家族を守り、あるいは自分を守っていかなければならない時代になりました。

それは福島原発の事故とともに、私たちの宿命ともいうべきものと思います。

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どのくらいの放射線なら安心なのかというのは多くの人の関心事だと思います。国際的にまた国内の法律でも「普通の人が安全だと言える放射線の量」は、1年間に1ミリシーベルトです。

‚今までは「シーベルト」というものは生活にまったく関係ありませんでしたが、これからは、「シーベルト」という言葉を覚えておかなければならないものの一つになりました。

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国際的に決められたルールは非常にはっきりしています。国内法はそれに従っています.

人間は全く危険のない状態で生活するということはできません。しかし、「まあ、このくらいなら大丈夫だ」というレベルはあるのです。

それを次の3段階に分けています。

1) 受け入れることができる放射線量

2) このくらいなら仕方がないという放射線量

3) 我慢ができない放射線量

この三つに分けておけば、いろいろなことを決めることができます。

例えば、受け入れることができる放射線量をはっきりしておくと、それ以下は全く無視してよいということです。

これを専門用語では「免除レベル」と言いますが、あまり使われないので忘れてしまっていいと思います。

普通の人が覚えておきたいのは「我慢ができない放射線量」の数値で、これを「限度」と言います。基準値とか規制値と言われるのはこの限度のことです。

リンク先を見る


図を見たら理解しやすいという人は、この図を見てください(ダブルクリックすると綺麗に見えます)。この図は国際放射線防護委員会、略称して ICRP と言いますが、その委員会が出している図で日本ではアイソトープ協会が翻訳しています。

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この放射線の限度が一般人では1年間に1ミリシーベルトということになります。

すぐ疑問を感じる人がいます。それは日本で生活していると、自然から1.5mmシーベルトの放射線を受けるので、「自然より低いの?」というのは疑問です。

1人の人が受ける放射線は次の足し算になります。

(自然から)+(限度(1ミリ))+ レントゲンなど医療被曝

医療関係は別に計算します. 1年に、胃のレントゲンを1回、胸のレントゲンを2回、健康診断で受けたとしますと、0.6+0.05+0.05=0.7の被曝を受けます。

「医療」は入れないことになっているのは、医療で被曝するときには医師が判断するからです。

一方、日常生活の中でも、飛行機に乗ると海外旅行では0.4ミリシーベルト(片道0.2)の被曝を受けますし、ラジウム温泉に行ったりして被曝することになります。

これらは限度の1.0に入りますから、海外旅行(0.4)とその他(0.1)を引くと、非常に厳密に言うと、「福島原発で被曝できる限度は0.5」とまります。

つまり、自然放射線(1.5), 医療など(1.0)の他, 旅行などで若干あびますので、福島原発で被曝する量を限度の1.0ミリシーベルトとすると、

1.5+0.9+1.0=3.4 から

1.5+0.9+1.5=3.9

となります。

約3.4から3.9ぐらいの値ですね。

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一方、職業的に放射線を扱っている男性の場合、1年で20ミリシーベルトが限度です。特別な場合、1年で50ミリシーベルトが許されていますが、その場合は残りの4年で50ミリシーベルトしかダメなので、平均的には20ミリシーベルトと言うことになります。

男性と幼児、妊婦などでは放射線に対する感度が3倍から5倍程度違うとされており、3倍として「職業的に受けるとして20を3で割って約7ミリシーベルト」になります。

ただ、職業的に放射線を受ける場合には、どのぐらい放射線をあびたかを測定し、健康診断もするので、それが行われない一般人の場合、2分の1ぐらいの安全を見ています

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つまり、職業的に放射線をあびる人を基準とすると、3.5ミリシーベルトになります.

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