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結果論として正解だった総理の判断

参院選告示直後の国民投票で決まった英国のEU離脱。その衝撃は、各党の選挙戦の戦い方にも影響を与えています。

特に自民党の候補者や所属議員は消費増税先送りの判断は正しかったと強調するようになっています。安倍総理も「伊勢志摩サミットで、日本は議長国として、新たなリスクに陥ることを回避するため、あらゆる手段をとらなければならないことをまとめた。準備はすでにしていた」と今回の混乱を予測していたかのようなことまで言い出しました。

たしかに、「結果論」として増税延期は正しかったということならば総理や自民党の皆さんのコメントはその通りなのですが、想定していたとまで言い切るのは爪を伸ばし過ぎだと思います。

そもそも第190回国会を通じて総理が言い続けたのは、「リーマン級の事が『起きたら』延期する」というパッシブ(受動的)な話でした。それに対し私は予算委員会(参議院)で、「リーマン級が『起きないように』先送りを」とアクティブ(能動的)な提言をした最初の国会議員となりました。

そこから徐々に積極的な政策判断としての見送り論が広がっていったのです。
総理の言動に「リーマン・ショック級が起きないように」と変化が現れたのは伊勢志摩サミットでした。

そして、再増税延期の表明があったのが6月1日。しかし、その発表の記者会見でも何が延期の理由かは明確にしませんでした。

つまり、サミットのときも、正式発表のときも、その他の時も、総理は6月23日のイギリス国民投票のことは全く言及していないのです(具体的なリスクとして挙げたのは新興国経済の陰りであり世界の政治的混乱については何も触れていません)。

私もイギリス国民投票については認識していましたが、当時はまだキャメロン政権下で過去に行われた二度の投票同様、大きな変化は生まれないのではないかと考えていました。国民投票の結果が出て総理の驚いた姿が報道されていましたが、このような結果は想定していなかったのでしょう。

であれば、増税延期はいかにも、英国のEU離脱決定を先読みしていたかのように強弁するのは辞めるべきですし、支援者や与党寄りのマスコミ・ブロガー等が喧伝するのも控えるべきです。

事実が捻じ曲げられてしまうようなことがあっては、民主的な議論できなくなってしまいます。有権者の判断を惑わせるような情報を広めるのはアンフェアで危険なことです。

ただ、政治においては結果が重要なのも事実。そして、それを呼び込む運が必要なことも然りです(このことは経営でも同じです)。
今の状況を見ると、安倍総理にはまだ運があると言えますが、それを活かせるかどうかは今後の対応次第です。

与党が今後どのような政策をとるのか。野党がそれに対してどのような対案があるのか。
イメージではなく具体的な中身で判断をしなくてはなりません。

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