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信頼性の低い陸自の無人偵察機が訓練中に行方不明

陸自の無人偵察機が訓練中に行方不明 福井、美浜沖
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016062190231838.html

>陸上自衛隊中部方面総監部(兵庫県伊丹市)は21日、ヘリコプター型の無人偵察機1機が福井県美浜町沖で飛行訓練中に行方不明になったと発表した。

>陸自は無人機を遠隔地の画像を収集するために使っているが「機密保持のため」として、大きさや重さなど詳細を明らかにしていない。陸自から事前に海岸の使用申請を受けた福井県によると、全長3メートル程度とみられる。
 その信頼性の低い無人機を洋上で使うなんぞは無謀です。おそらくは陸上で運用すると墜落したら危ないという危惧があったのでしょうが、あまりにお粗末です。

 件の機体はFFOSだと思われます。何度も書いておりますが、FFOSも、その後の発展型のFFRSも信頼性が低いわけです。
 このため、先の東日本大震災でも使用されませんでした。このことについては防衛省も国会答弁で認めております。その時、FFRSはまだ採用されて1年だからと言い訳しておりましたが、先の熊本も震災でも使用された様子がありません。防衛省のHPでは大規模災害の偵察に必要で開発は大成功だと自画自賛しておりましたが。

「機密保持のため」として、大きさや重さなど詳細を明らかにしていない」なんで馬鹿丸出しですよ。こんなものを「軍機」扱いするような国はないでしょう。北朝鮮はしりませんが、中国のUAVだって基礎的な仕様や能力はカタログに書いております。

 世間知らずもいいところです。
ところが中の人達にはその自覚がありません。

 この程度の人達が潜水艦を売り込むなんて土台無理な話です。
 英語が通じても話が通じません。

 外国の事情をろく調べもしないのと、事なかれ主義でくだらないことまで秘密にしています。
 外国からナイーブ=バカで世間知らずだと思われます。事実その通りなのですが。

 これでは民主国家の軍隊として落第です。
 自衛隊って先進国の軍隊よりも旧軍とか独裁国の軍隊にメンタリティが似ています。
 アパルトヘイト時代の南ア国防軍だってもっとオープンでしたよ。


 そもそもFFOSは砲兵観測用として採用されましたが、それ用としては航続距離も搭載ペイロード、通信能力も低く、その上運用するための地上設備は大名行列で、コストも人員もかかりすぎです。とても軍用の砲兵観測用UAVには向きません。
 しかも高すぎで、調達もごくわずか。軍用UAVとして失格。事実上の失敗作です。FFRSにしても大同小異です。FFOSの失敗を院名するために、更なるカネを使って改良したわけですが、実用に耐えるわけでも、コストが安いわけでもありません。ところが開発しちゃったんで配備しちゃった。

例によって「我が国独自の環境と運用を鑑みて」狭い場所でも運用できるヘリ型にしたのでしょうが、極めて安直です。砲兵観測用には固定翼機の方が向いています。固定翼機といっても南アのバウチャーのように、フックを使って強制的に着陸させるので大して広さは必要ありません。むしろFFOSの大名行列の方が広いスペースがいるんじゃないでしょうか。

世界的にみて砲兵観測用にヘリ型UAVをつかっている国はないでしょう。固定翼機の方が、滞空時間が長く、速度も早いわけです。 
FFOSなんぞ、せいぜい120迫の観測に使える程度です。それにしては大げさで、コストが高すぎます。

ヘリ型UAVを砲兵観測に使うならば、もっと大型にすべきだったでしょう。
回転翼を使うならば既存のOH-1に監視装置を搭載した方がよほどコストも安かったのではないでしょうか。

ほぼ同等の機体としてはオーストリアのシーベル社のカムコプターが存在しますが、こちらほうがよほどコストも低く、地上局も小さい。信頼性も高い、だから海軍用も含めて採用国が増えています。これも双日エアロスペースが自衛隊に売り込んでいたはずですが、こちら買っていたほうが良かったでしょう。少なくともサンプル購入するべきだったと思います。

技本も陸幕装備部もまともなリサーチもしないで、単なる思い込みで開発をした。しかも主契約は富士重。実機メーカーがUAV開発に向いてないというのはよく知られているんですが。むしろヒロボーやヤマハにやらせればよかった。

ところが天下りが期待できる富士重にやらせた。しかもシステムはNECとか日立とかぶつ切りでばらまいた。はじめに利権ありきで、まともな砲併用のUAVを開発する気はなかった。その気があっても能力が完全に欠如していました。結果を見る限り、開発者は全くの無能だったとしかいいようがありません。

どうせ無人機開発は遅れているのだから、とりあえず評価用にあれこれ外国製をトライアルしてみるとか、試験的に採用してみればいいもの、そういうカネはケチるわけです。
世界の現実を見ていない。まるでAVや官能小説よんで、それを教科書に3Dの女の子を口説こうとするようなものです。

結果実用性が低く、運用にあっていないクズのような失敗作を大金かけて開発し、開発が失敗でもそれを認めないので部隊にこれまた多額の税金を使って配備するわけです。FFOSやFFRSでは数百億円の税金が無駄使いされ、陸自のUAV運用能力は未だにほとんどありません。
日立が開発した手投げ式のマイクロUAVも性能が安定せず、すぐに落ちるそうです。
日立にUAVもなんぞ開発できる能力がないのはわかっていても発注するんですよね、防衛省は。

これは技本、各幕僚監部の当事者意識&当事者能力の欠如にほかなりません。
このような無能と利権の確保のための無駄使いが国会でほとんど議論されないのは大変に残念です。

すぐにでもFFOSやFFRSは全廃し、その失敗の分析と反省を行うべきです。
どうせ、できないでしょうが。

くだらない軍人のメンツを保つために今日も税金が浪費されていきます。

こんなムダなカネがあるならば、その分待機児童対策とか奨学金などに使うほうがよほど有用です。
こういう話をすると「お花畑な左翼」とか言われそうですが、まったく役に立たない兵器を根拠もないのに役に立つと信じて防衛費で消費するほうがよほど平和ボケの「お花畑」です。



ユーロサトリ2016のの記事は東京防衛航空宇宙時評で。
http://www.tokyo-dar.com/

Japan In Depth に以下の記事を寄稿しました。
陸自装備の兵器調達センスは80年遅れ その1
http://japan-indepth.jp/?p=27766
陸自装備の兵器調達センスは80年遅れ その2
http://japan-indepth.jp/?p=27771
陸自装備の兵器調達センスは80年遅れ その3
http://japan-indepth.jp/?p=27775

オスプレイを政治利用する新聞の不見識 その1
http://japan-indepth.jp/?p=27338
オスプレイを政治利用する新聞の不見識 その2
http://japan-indepth.jp/?p=27346
オスプレイを政治利用する新聞の不見識 その3
http://japan-indepth.jp/?p=27351
陸自の兵器開発は半世紀遅れ その1
http://japan-indepth.jp/?p=27107
陸自の兵器開発は半世紀遅れ その2
http://japan-indepth.jp/?p=27114

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
東芝、国から迫られた「賠償金12億円」の顛末
防衛事業をやり続ける必要があるのか
http://toyokeizai.net/articles/-/111619

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