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おかしな理屈 〜 事務量を増やす「復興庁」構想

野田首相は5日の衆院復興特別委員会における公明党の高木美智代氏への答弁の中で、「復興庁をつくると相当、事務量も出てくる。閣僚を増員して復興相を置くことは必要になる」と述べ、復興庁新設に合わせて、現在17の閣僚枠拡大に意欲を示した。

毎度のことながら、この人の思考ロジックは目茶苦茶である。

「復興庁をつくると相当、事務量も出てくる」ならば「復興庁」など作らなければ良いだけの話しだし、「復興庁」を作ることで事務量が増えること自体もおかしな話し。復興事業の事務量が増え、作業の効率化のために「復興庁」を新設する必要があるというのが通常の人の論理のはずである。しかし、この御仁のロジックは、「閣僚を増員するために、復興庁を新設して、事務量を増やす」という全く正反対のもの。

異常なロジックを持つ人物が首相に就いていることに加え、こうした支離滅裂な説明に対して国会で全く追及がなされないところが日本の恐ろしいところ。

今回の発言は、菅政権が5月に国会に提出し、野党の協力が得られず廃案となった閣僚枠を3つ増やす内閣法改正案の「復興」を図るもの。「党内融和」で長期政権を維持するためには、17の閣僚ポストは少な過ぎるということなのだろうか。

また、「復興庁」新設発言が、公明党の郄木議員に対する答弁で出て来たことも胡散臭いところ。

公明党は、同じく5日に、民主党が要請していた3党協議に応じることで自民党と一致したばかり。政府が決めていた「復興庁」の新設を、わざわざ3党協議に応じることを決めた公明党の要請に答える格好に演出をしたということは、「復興増税」に関して「ALL与党化」が進んでいることを感じさせるもの。

「増税前に国会議員自ら身を削れ」という批判が根強い中、野田首相の答弁からは、法改正までして閣僚枠を拡大する必要性は全く伝わって来ない。本来ならば、事務量が増える「復興庁」など、民主党お得意の「事業仕分け」で真っ先に廃止に追い込まれる筈のものである。しかし、野田内閣の「臭い演出」見る限り、国民の意思とは関係なく「復興庁」も、「復興増税」も、既成事実化が進んでいるようである。

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