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「ちょっといい話」その69―李登輝元総統―

5月20日、蔡英文台湾総統就任式に招待された様子は5月25日のブログで報告済である。その際、李登輝元総統をお訪ねした。体調いまだ優れずと伺っていたが、講演があるとの事で、自宅ではなく講演会場のホテルでの会談となった。

久しぶりの邂逅であったが、顔色はことのほか良く、お会いする前の私の心配は払拭された。待ちかねていたように会談は李先生の独壇場で、私は聞き役となった。声の艶も良く、眼を大きく開いて大きな声で先生が生徒に諭すがごとく語るお姿は、とても病み上がりとは思えぬ迫力で、これからの台湾はイノベーションによって発展すると、青年のごとく熱っぽく語られた。


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熱い思いを語る李登輝元総統


1999年9月21日に発生した台湾大地震に日本財団はいち早いく反応し、3億円の見舞金を贈呈。時の曽野綾子会長は「目に見える形でご活用願いたい」と李先生に念を押された。李先生は熟慮の結果、台湾はもとより、アジアでもいづれまた災害が発生すると考え、この支援金を元手として災害救援隊12,000名を創設されたという。

不幸なことに、2011年3月11日には日本で東日本大震災が発生。李先生は30名の精鋭災害救援隊の第一陣を派遣して下さったそうだが、政治的事情から入国できず、無念を心に秘めて空港から帰国したとの事であった。

恩返しが出来ず残念だったとは申されたが、日本の政治的環境を考慮され、達観した表情で説明された。このニュースは報道されたのかもしれないが、私はこの事実を知らなかった。

その後、東日本大震災に台湾の人々からいただいた救援金額が世界最高金額の100億円を超えたことは読者の知るところである。

「義理人情」は日本の固有の文化だと思いがちだが、そうではない。かつて、笹川良一がジミー・カーター元アメリア大統領の両親の墓参にジョージア州を訪れたことがある。その後、カーター元大統領は大阪の笹川家の墓参に来日し、父・良一の葬儀にも出席して下さった。

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