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英国離脱は本当に避けられないのか?

英国のEU離脱を巡る国民投票が6日後に迫ってきた。

昨日発表されたIPSOS MORIとSturvationの世論調査会社の電話調査の結果でもEU離脱派が残留派を上回っており、EU離脱はかなり高い確度で現実のものになりつつある。もちろん、世論調査が間違っている可能性もあるし、昨日の労働党議員の殺害などの突発的な事件によって世論の流れが変わる可能性は否定できないが、このままいけば離脱派が勝利する可能性が高い。

IPSOS MORI (6月17日)Survation(6月17日).png

Sturvationの調査(6月16日)では、離脱派(Leave)が44.9%、残留派(Remain)が42.1%、未定(Undecided)が13%という結果であるが、IPSOSの調査(6月16日)は、離脱派が51.3%、残留派が45.6%、未定が3.1%となっており、いずれも離脱派が2%と6%ほど上回っている。なお、両者はともに投票意思があると回答した人を対象とした値である。

IPSOSの未定の割合が少ない理由は、同社は質問に対して未定と回答した人に対して、さらに「強いて言えばどちらに投票しますか」という質問を改めて投げかけいるためだ。未定の割合を少なくしているという点では、IPSOSの数値の方がより正確に現実の世論を反映していると考えられる。なお、電話調査とネット調査の違いについては過去記事を参照ありたい。

 グラフ:有権者の再重要視する争点の変化優先事項(IPSOS 6月)

 また、IPSOSの調査で特筆すべきは、有権者が投票で重要視している争点に明確な変化が見られる点である。5月の調査では、最も重要視する争点として「経済影響」と回答する人が33%いたが、6月では28%に減少した。その一方で、最重要な争点として「移民の数」と回答した人が同じ期間で28%から33%に増加した。つまり、有権者の関心事項に大きな変化が見られるのである。

あと6日間のうちにTV討論や議論が行われることになるが、有権者の関心事項が「経済」から「移民」に移行しているので、残留派が攻め手としている「経済への悪影響」はあまり響かない可能性がある。ここ数日間で英ポンドの通貨が下落しているが、英国国債は全く上昇していない(そのかわりに南欧諸国などの国債が上昇する傾向にある)。むしろ、英経済にとってはポンドの下落は歓迎するべきことなので、現時点では離脱を選択して何が悪影響なのかつ伝わらないだろう。

あとは労働党議員を殺害した犯人が極右グループに所属していたということがどれだけ有権者に響いてくるかだが、それは全く予想ができず、未知数だ。あとは奇跡が起こることを祈るのみである。

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