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身辺雑事、コックス議員殺害の意味、都の月

 今日は、東京での身辺雑事の整理が最終段階なのですが、まだ時間が必要です。済みません。

 英国でのジョー・コックス下院議員の殺害ほど、今世紀の世界の深刻な状況を象徴している事件はないと思います。英国は、世界史の中で大きく発展してきた民主主義の最先端でこれを牽引してきた国であり、今や世界の中で最も普遍的価値の一つとなっています。その根本の精神は「寛容」です。ところが今、世界中で、寛容の対極にある「憎悪」「差別」「排除」といった精神的態度が横行して来ています。多様性を認めず、自分の考えと反する考えの持ち主には社会的存在どころか、生物学的生存さえも否定する動きです。

 欧州石炭鉄鋼共同体から始まったEEC、EC、そしてEUという欧州の歴史は、歴史的所産に過ぎない「主権国家」を絶対視して世界中を戦火に包んだ20世紀前半までの世界史を反省して、主権国家の相対化を目指したものであり、紆余曲折はありますが、長期的な視野で見れば世界が当然に目指すべき方向だと思います。英国が今回の国民投票でどういう結論を下すか、予断を許しませんが、その結果がどうであれ、主権国家の壁を低くする動きは前進すると思います。

 いくら英国での両者の対立が刺々しくなっていたとしても、まさか41歳の下院議員1年生が殺害されるとは、想像を超えた出来事でした。テレビで見ると、多分まだ当選後間もない彼女の「庶民院」での発言の姿は、半袖でまるで20代のようで、ビートルズを生んだ英国の面目躍如でした。EU残留の主張が、「Britain First(英国第一)」を叫ぶ過激派の気に障ったのだとすれば、その刃は地球市民が作り上げてきた民衆の歴史に向けられたもので、他人事と考えず、日本にも同様の流れが大河とならないよう、市民が力を合わせる時だと思います。

 19時半に見ると、都の空にもきれいな月が出ていました。十六夜でしょうか。「春日なる三笠の山」ならぬ「地元の山に出でし月かな」と、阿倍仲麻呂仲麻呂の歌を思い出しました。安倍ではありません。


都の月

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