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- 2016年06月14日 22:00
あっせん利得処罰法のターゲット
最近マスコミで取り上げられていた「あっせん利得処罰法違反」について思うところを述べます。
この「あっせん利得法」の正式名称は、「公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律」といいますが、実は、東京地検特捜部に在籍していた当時、私は、この法律で起訴できる案件はないかと並々ならぬ関心を抱いていました。
刑法の(あっせん)収賄罪は、その罪を認定するための厚い、高い壁があるため、起訴するのは容易ではなく、いきおい、口利きで不正な利益を得ていると疑われる政治家については、この法律を適用して起訴できるのではないかと思ったからです。
しかしながら、実際にチャレンジしてみると、この法律を適用するための壁は予想以上に厚く・高く、結局、この法律は、政治家の口利きに基づく不正な利益の収得を暴くための武器としては使えないということを実感しました。
その高い壁の大きな理由は、いくつかありますが、ひとつには、 「国会議員」が、その「権限に基づく影響力の行使」として口利きをし、その見返りに利得を得るということが要件になっているからです。
そもそも、「国会議員の純粋な権限」というのは、実はそれほど広くはありません。国会の本会議や、各種委員会で質疑したり、採決に加わるのが典型であって、これ以外に、国会議員としての権限というのは、それほどあるわけではないのです。
この法律が、「国会議員の権限に基づく影響力の行使としての口利き」を要件にするのではなく、「政治家の権限に基づく影響力の行使としての口利き」をターゲットにしていれば、もっと処罰できる範囲が広がる可能性はあると思います。
「政治家の権限に基づく影響力の行使」といえば、名だたる政治家であればあるほど、その政治力や影響力には計り知れないものがあるからです。
しかし、この法律は、政治家ではなく、あくまで「国会議員の権限に基づく影響力の行使」を要件としているため、その適用範囲は、必然的に相当狭くなっているのです。
これは、法律の運用の仕方が良い悪いといった問題ではなく、ただ単に、そういう法律だという、それだけの問題です。
もちろん、多くの国民が、そういう法律では意味がないと感じ、「政治家はもっと襟を正すべきだ」と考えれば、そうした声に後押しされ、法律が改正・新設されるかもしれません。
まさに、それが、このブログのタイトルでもある「法は世につれ」ということであります。
この「あっせん利得法」の正式名称は、「公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律」といいますが、実は、東京地検特捜部に在籍していた当時、私は、この法律で起訴できる案件はないかと並々ならぬ関心を抱いていました。
刑法の(あっせん)収賄罪は、その罪を認定するための厚い、高い壁があるため、起訴するのは容易ではなく、いきおい、口利きで不正な利益を得ていると疑われる政治家については、この法律を適用して起訴できるのではないかと思ったからです。
しかしながら、実際にチャレンジしてみると、この法律を適用するための壁は予想以上に厚く・高く、結局、この法律は、政治家の口利きに基づく不正な利益の収得を暴くための武器としては使えないということを実感しました。
その高い壁の大きな理由は、いくつかありますが、ひとつには、 「国会議員」が、その「権限に基づく影響力の行使」として口利きをし、その見返りに利得を得るということが要件になっているからです。
そもそも、「国会議員の純粋な権限」というのは、実はそれほど広くはありません。国会の本会議や、各種委員会で質疑したり、採決に加わるのが典型であって、これ以外に、国会議員としての権限というのは、それほどあるわけではないのです。
この法律が、「国会議員の権限に基づく影響力の行使としての口利き」を要件にするのではなく、「政治家の権限に基づく影響力の行使としての口利き」をターゲットにしていれば、もっと処罰できる範囲が広がる可能性はあると思います。
「政治家の権限に基づく影響力の行使」といえば、名だたる政治家であればあるほど、その政治力や影響力には計り知れないものがあるからです。
しかし、この法律は、政治家ではなく、あくまで「国会議員の権限に基づく影響力の行使」を要件としているため、その適用範囲は、必然的に相当狭くなっているのです。
これは、法律の運用の仕方が良い悪いといった問題ではなく、ただ単に、そういう法律だという、それだけの問題です。
もちろん、多くの国民が、そういう法律では意味がないと感じ、「政治家はもっと襟を正すべきだ」と考えれば、そうした声に後押しされ、法律が改正・新設されるかもしれません。
まさに、それが、このブログのタイトルでもある「法は世につれ」ということであります。



