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日本労働組合総連合会(連合)の再編と分裂 労働組合の存在意義も問われる

 日本労働組合総連合会(連合)傘下の全国化学労働組合総連合(化学総連)が連合から離脱しました。

 化学総連の連合からの離脱の動きが今年4月に表面化しました。
 既に脱退はされたようです。
社説/化学総連、連合離脱の余波」(日刊工業新聞2016年6月7日)
「化学総連の組合員数は約4万6500人。労使協調路線を取る産別として知られる。離脱の背景には、連合が支持する民進党が、共産党と選挙協力に踏み切ったことへの反発があるとみられる。「独自の組織として政策提言したい」として連合に離脱を通告していた。」

化学総連、連合離脱へ」(時事通信2016年4月25日)

 化学総連のホームページを見ましたが、現在のところ、ホームページ上での告知はありません。
 背景には民進党が共産党との選挙協力を押し進めることへの不満ですが、もともと連合自体も共産党との協定は当然に否定しきました。
共産との選挙協力に反対=連合会長」(時事通信2016年1月15日)

 それでも実際には、参議院選挙の1人区では、候補者の調整が行われ、全て一本化されました。
 連合内の不満は大きかったものと思われます。
 連合の共産党嫌いは、決して感情的なものでもなく、組合員の奪い合いというレベルのものでもありません(もともと会社のご威光を背景にしていることからも共産党系の労働組合は少数です。)。
 労働者の権利を主張し、会社に要求を突きつける共産党系の労働組合は会社にとっての敵だから、連合にとっても敵なのです。
 連合にとって、その共産党との選挙協力などあり得ない選択肢だったということです。

 もともと連合は、1989年に結成されましたが、総評や同盟など労働組合の再編によって誕生したものです。
 連合の誕生は、従来の官公労中心の総評から労働組合という組織を大企業傘下の単産に移行していくことになり、ここに右翼的再編が進められていきます。
 大企業傘下の労組はユニオンショップ協定により組合員数を確保しているだけですが、最初から労使協調と言われていたように企業の利益を優先してきました。
 企業の利益が上がるということから構造改革路線を推進する役割を果たし、主には当時の日本社会党を右側から揺さぶり、社会党は解体へと向かいます。
 連合は、構造改革路線を推進する立場からは自民党でも当時、結成された新進党でも良かったのですが、新進党に軸足を置き、民主党に引き継がれ、今日に至ります。
 その後、連合は民主党政権の誕生にも大きな影響力を及ぼしましたが、小泉政権による急進的な構造改革路線によって社会に大きな矛盾が拡がり、連合としてもそのまま構造改革路線を推進していくことができない状況になります。

 そのような中で右寄りの労働組合にとっては現状の連合のあり方に非常に不満があったのではないかと思われます。
 化学総連の脱退はこの流れの中の1つの象徴とも言えますが、1989年の右翼的再編とは別の意味での「再編」の始まりかもしれませんが、会社に忠誠を尽くすだけの労働組合であれば、最初から存在意義がないとも言えるでしょう。

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