記事

またしても「ペットボトルのお茶は危険」デマ流通中。「ビジネスジャーナル」も拡散に参加

最近、「ペットボトルのお茶は危険」といった類の検索ワードにて、本ブログ過去記事に飛んで来る方が増えていて不思議に思っていた。

調べたら、どうやらまたぞろデマが飛び交っているようで、Webメディア「ビジネスジャーナル」にまでデマ記事が掲載されていた。

以前の「ペットボトル茶は危険」デマでは「廃棄物の茎を使っている」が中核という大笑いだったが、今回は「添加されているビタミンCが危険」というネタ。

記事を読んで頂けるとわかるが、著者には高校レベルの科学的知識すら皆無だ。もう隅から隅まで間違っている。中でも特に「アレ」な部分を引用してみよう。
がん細胞をつくる原因になる活性酸素を、ミカンなどに含まれる天然のビタミンCはほとんど発生させないが、人工的に作られた合成ビタミンC(L-アスコルビン酸)は大量に発生させる。天然のビタミンCには活性酸素の発生を抑える酵素が含まれているからだ。

酵素は分子構造式(いわゆる亀の甲)には現れない。いくら合成ビタミンCが天然のビタミンCと化学式が同じでも、安全性が同じとはいえないのである。
 (ビジネスジャーナル2016/6/6記事)
どうすか、この荒ぶりよう。「酵素は分子構造式(いわゆる亀の甲)には現れない」とか。化学式に現れない物質だってよ。それって分子量ゼロ=無存在ってことじゃん。食品科学どころかオカルト丸出しになっている。

推察するに、光学異性体の働きの違いとかを、どこかで聞きかじったんじゃないかな。それを脳内トンデモ変換してんだと思うけど。

化学式を「亀の甲」に喩えてるのもいい味だ。ベンゼン環を持つ物質なんて、全物質のごく一部だけどなー。このあたりも「聞きかじり感満載」で楽しい。

著者は「食品ジャーナリスト」を自称されている郡司和夫氏。調べたら、例によって「トンデモ陣営」のお方だった。

「コンビニおにぎりは危険」「コンビニ弁当は危険」「コンビニおでんは危険」「大手のパンは危険」といった類のアオリ記事を始終叫んで、危機感を煽り商売されているご様子。水素水の及川胤昭先生もそうだけど、トンデモの方々は商売がうまいよね。

食品ジャーナリストという素敵な肩書が泣いてる気がする。

あと編集者の目でチェックすると、誤読を誘う罠も感じられる。

前記の引用部分、「金沢工業大学研究グループの調査によると、市販されている主な緑茶飲料500ミリリットル当たりのビタミンC含有量は平均で100ミリグラムである」って文章からの流れだ。

そう書くと、「合成ビタミンCは活性酸素を大量発生させる」みたいなデタラメを金沢工業大学が発表した、とか誤読する奴が出るじゃん。

意識的かは不明だけれど、プロの書き手なら、誤読をなくす構成にしておくべきだろう。

郡司先生の問題点については、このブログなども参照してほしい。

「ビジネスジャーナル」は立派なサイト名だが、運営元はご存知「サイゾー」だ。

カストリ雑誌的なサイゾーの突破感は、個人的には好きだ。だがやはり、ビジネス分野にもその手法を持ち込むのは、問題が大きいと感じる。ビジネスメディアを標榜するなら、最低でも、記事の科学的誤謬とデタラメ部分だけは訂正すべきだろう。

あわせて読みたい

「デマ」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。