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「クールジャパン」店舗の開店について思うこと

6月7日、三越伊勢丹HDは、クールジャパンプロジェクト発表会を開き、全館丸ごとクールジャパンの「イセタン・ザ・ジャパン・ストア・クアラルンプール」を今年10月に開業することを発表しました。

この事業は、クールジャパン機構(CJ機構)の3番目の投資案件として進められたものです。

総事業費は約20億円。

半分を三越伊勢丹側が、半分(10億円)をCJ機構が出資しています。

一昨日は、NHKをはじめ各種メディアがこの件を取り上げ、非常に好意的な報じ方をしていましたが、CJ機構法(株式会社海外需要開拓支援機構法)の制定に携わった身としては、それらを素直に受け止めることはできませんでした。

現在CJ機構の投資案件は16件となっていますが、昨年の3月末までに決まっていた最初の10件は、うち4割(4件)、額にして6割(290億円中の174億円)が特別の利害関係をもつ事業への出資となっており、お手盛り状態の有様(http://ameblo.jp/koutamatsuda/entry-12006693665.html )。

今回のマレーシアにおける商業施設はその4件のなかの一つでした。

CJ機構設立時に5億円出資して株主となっている三越伊勢丹HDが、自社の事業に対してその倍の約10億円もの資金を提供してもらって行っているものだったため、釈然としないものがあります(単純に言うと、5億円出したけど、10億円もらったということになります)。

店舗は地上5階、地下1階建てで、全体の90%が日本製か日本人がデザインした商品になるとのことですが、三越伊勢丹HDはフロアをリーシングして、その差額の賃貸料を楽に稼ぐだけになるかもしれません。その場合、リスクを取るのは結局テナント(出店する事業者)です。

そもそも、CJ機構の趣旨はリスクマネーの供給だったはずです。

大手百貨店を経営している上場企業が海外で箱モノを作るための資金がリスクマネーといえるのかという根本的な疑念もあります(しかも、今回の事業内容は、三越伊勢丹がクアラルンプールに保有していた既存の店舗をクールジャパン発信の拠点へと再構築するというものであり、実体は単なる自社ビルの改装工事か、不採算店の目隠しである可能性すらあります)。

政府は国民には財政が大変だと言いながら、大義名分をつくりあげ、大企業に甘い汁を提供したり、天下り先を確保したりするためには、お金を湯水のごとく使います。その考えを改めなければ財政健全化など不可能です。

クールジャパンという言葉に日本全体が踊らされている感もありますが、本当に中身がクールなのか、国民がしっかり監視しなければなりません。

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